中国地方“屈指の渋滞ポイント”いつ改善? 「岡山環状南道路」どこまで進んだ 今年度開通は“延期”
開通延期となった岡山環状南道路、進捗は?
国土交通省 中国地方整備局は2024年12月4日、今年度2回目となる事業評価監視委員会を開催。事業中の国道180号「岡山環状南道路」などについて進捗を関係者間で共有しました。 【鬼渋滞、解消なるか!?】「岡山環状南道路」の進捗(地図/画像) 当該区間は岡山市中心部の南西、国道2号と180号が交わる「大樋橋西」交差点から南へ、国道30号との交点「錦南」交差点までをつなぐ2.9kmです。2024年度の開通が予定されていましたが、今年6月、工事に時間を要しているとして延期が発表されていました。 大樋橋西交差点で交わる国道2号は、この延伸を見越して2023年に立体化工事が完了しています。 ただ、肝心の岡山環状道路がつながっていないため、錦南交差点から国道30号―(青江交差点)―国道2号の区間が混雑するほか、国道2号は大樋橋西の立体より西側では混雑が続いています。岡山環状南道路の区間が開通することで、交通分散が図られ、渋滞の緩和や事故の減少が期待されています。 開通延期となった岡山環状南道路の進捗状況は、2024年度末時点で全体の88%となる見込みだそうです。この区間は重機が沈下するほどの軟弱地盤で、そのための対策費などによって今回、事業費も36億円の増額となっています。 本線4車線+側道2車線の構成となる予定ですが、まずは暫定2車線での開通を目指しているといいます。開通見込み時期については改めて発表される予定です。 岡山環状南道路の事業は、大樋橋西交差点以北の国道180号(岡山環状道路)に高架の専用部を構築する「岡山西バイパス」、同環状道路の北側延伸部「総社・一宮バイパス」、大樋橋西交差点以西の国道2号を立体化する「岡山倉敷立体(I期)」事業などと一体的に進められています。これにより岡山市街地や国道2号、30号の通過交通を郊外に分散させる狙いです。 そのなかで、大樋橋西交差点は交差点部で1日12万台以上の交通量があるとされ、中国地方でも有数の混雑ポイントとなっています。市街近郊で特に負荷が大きくなっているエリアが、複数の道路事業によって少しずつ、抜本的に変わっていく見込みです。
乗りものニュース編集部