クアルコムの新Snapdragonが「生成AIスマホ体験」を変える! 秋に3社が搭載スマホを投入
米クアルコムがハワイ・マウイ島で開催したSnapdragonのイベントで、次世代のモバイル向けチップセットとなる「Snapdragon 8 Elite」を発表しました。同社のカスタムメイドによる「Oryon CPU」をモバイル向けに最適化したほか、機械学習処理を担うHexagon NPU(Neural Processing Unit)もまた現行のチップセットであるSnapdragon 8 Gen 3よりも飛躍的に高めています。新しいチップセットの誕生により、次世代のプレミアムクラスのAndroidスマホによる体験は再び大きく進化します。 【写真】ASUSは、ROGブランドのゲーミングスマホ「ROG Phone 9」がSnapdragon 8 Eliteを載せて11月にグローバルモデルを発売する計画を発表しました
■第2世代のOryon CPUがモバイルに拡大 クアルコムは、自社設計によるOryon CPUを載せたコンピューティング(PC)向けのチップセット「Snapdragon X Elite」シリーズを2023年に発表しています。Eliteの名前はコンピューティング、およびモバイル向けの「最高級」のチップセットに与えられます。コンピューティング向けのチップは今年、下位のラインナップとなる「Snapdragon X Plus」シリーズに拡大しました。今後は、モバイル向けチップセットもこの歩みに足並みを揃えながらラインナップを整理整頓していくのかもしれません。 Oryon CPUは、スマホなどモバイルデバイス向けにアーキテクチャを最適化しています。CPUの構成は最大4.32GHzで動作する2つのプライムコアと、最大3.53GHzの高性能コアが6つ。それぞれ駆動時に消費する電力を低く抑えることから、現行8シリーズのチップにも搭載する高効率コアを省いています。クアルコムでは、新設計を採用した「第2世代のOryon CPU」と呼んでいます。
■ASUSやシャオミが搭載スマホを秋に発売 Snapdragonのイベントでは、最新フラグシップのチップセットであるSnapdragon 8 Eliteを搭載するスマホの商品化にいち早く3社のメーカーが名乗りを挙げました。 まずはHONOR。チーフ・マーケティング・オフィサーのRay Guo氏がステージに登壇し、「HONOR Magic 7」シリーズを10月30日に中国で開催するイベントで発表することを明らかにしました。同社独自の「HONOR AIエージェント」を搭載するスマホになりそうです。