シャンプーは“2度洗い”が基本?「正しい髪の洗い方」をシャンプーソムリエに聞く
洗い流しは2倍の時間をかける
1回目のプレシャンプー(予洗い)でお湯を使って洗い流せば、汚れの60~70%は落とせます。そして2回目の洗い流しのときは、1回目のシャンプーで1分間かけていたら、2回目は2倍の時間をかけ、じっくりと洗い流すことが重要です。 洗い流しが足りないと、洗浄剤やトリートメント剤が残ってしまい、フケや背中ニキビができる要因となります。髪の毛の乾かし方で良くないのは、水分が残ったままだと雑菌が繁殖してしまい、頭皮が臭くなる原因になります。 ドライヤーを髪に当て、乾かすことでヘアスタイルを決めていくわけですが、水分が残ったまま枕で寝ると水素結合が起こり、アイロンがかかったような状態になることで、寝癖になってしまいます。ちなみに寝癖になっている部分は、毛先が悪いのではなく、根元が悪いです。寝癖を直す際は、跳ねている髪の毛をめくって、根元を水で濡らしてドライヤーで乾かすといいでしょう。
シャンプー選びの判断基準は?
シャンプーの選び方にも判断基準があります。シャンプーには男性用や女性用、頭皮用や髪の毛用と種類が分かれていますが、頭皮用シャンプーに髪の毛を綺麗にするという作用はありません。逆もしかりで、髪の毛用シャンプーでは頭皮を綺麗にすることはできないのです。 なので、頭皮用と髪の毛用のシャンプーを使い分けることが重要です。さらにシャンプーの選び方で大事になるのは“値段相応”だということ。 私は30年以上、ヘアスタイリングに携わっていて、本当に多種多様なシャンプーを見てきました。そのなかで、たどり着いたのが「100ml/1000円」が最低ラインだということです。
トリートメントは安いものでも充分
その「100ml/1000円」の代表格が、サロン専売品のアミノ酸系シャンプーです。これは低刺激でしっとりと洗い上げてくれ、髪の毛が傷みにくいのが特徴です。 ただし、洗浄力が弱いため、泡立ちにくいという欠点があります。しかも、油汚れに特化しているわけではないので、しっかり油分を落とそうと思えば、油汚れ用のシャンプーを使ったほうが機能的かつコストも抑えることができます。 他方、シャンプーした後に使うトリートメントは、そこまでお金をかける必要はないです。それよりも、自分の髪質に合ったシャンプーにお金を使ったほうが合理的だと言えます。ドラッグストアやスーパーなどで安く購入できる高級アルコール系(石油系)界面活性剤入りのシャンプーは、洗浄力が高く泡立ちやすいのが特徴です。