【大学トレンド】「スマホが学生証に」「入学式の出席確認はQRコードで」…キャンパスライフを変えるDX
コロナ禍で大学のオンライン授業やリモートワークのニーズが一挙に高まり、デジタル技術を用いたDX(デジタルトランスフォーメーション)が注目されるようになりました。授業だけではなく、大学の様々な手続きでもデジタル技術の重要度は増し、キャンパスライフは変化しています。 【写真】「就職率は99.6%」…AIが支える短大生の就活
スマホにすべてが
追手門学院大学では、学生生活が便利で快適になるスマホアプリ「OIDAI(オイダイ)アプリ」を2023年9月にリリースしました。このアプリによって、学生はスマートフォン一つで時間割や教室を確認したり、補講・休講・教室変更の通知や大学からのお知らせを受け取ったり、メモやToDoを残せたりと、学生生活に必要なあらゆる情報に簡単にアクセスできるようになりました。スマホがあれば、手のひらの中で大学情報のすべてを見ることができます。 心理学部3年の倉田茜梨さんは、「アプリの使い勝手は想像以上」と絶賛します。 「便利なのは、いろいろなシステムにシングルサインオン(一度の利用者認証で複数のサービスを利用)できるようになったことです。これまではリポートを提出するとき、レジュメを受け取るとき、休講情報を見るときはそれぞれのシステムにログインする必要がありましたが、アプリなら一度の認証ですべてにアクセスできます。また、キャンパスから最寄り駅までのバスがいつ来るかがすぐにわかる時刻表機能も活用しています。日々のことなので、アプリの効果はかなり大きいと感じています」 「実は、当初はアプリを使うつもりはなかったんです。大学が作ったアプリなんて本当に便利なの?と、なんとなく信用できない気持ちがありました」と倉田さんは言います。 しかし、周囲の友達から「思ったよりも使いやすいから、入れたほうがいいよ」と勧められ、半信半疑でアプリをインストールしました。今は毎日愛用していますが、それゆえに改善を望む点もあります。 「学食の日替わりメニューが、その日に行ってみるまでわからないんです。4月から4年生になりますが、おいしくて大好きな食堂に卒業までにたくさん通いたいので、アプリで日替わりメニューがわかるといいです。授業がなくても大学へ行く理由になるかもしれません(笑)」 こうした食堂に関する学生の要望は、すでに大学側に届いていて、食堂での利活用も検討されています。