男子ゴルフのACN選手権第3日は5日、兵庫県三木GC（6993ヤード、パー71）で日没順延となっていた第2ラウンドの残りと第3ラウンドが行われ、幡地隆寛が通算17アンダー、196で単独首位に立った。第3ラウンドは66で回った。2打差の2位は第3ラウンドでボギーなし、9バーディーを奪った石坂友宏。 竹安俊也が通算14アンダーの3位で、小平智と重永亜斗夢は13アンダーの4位。ツアー最年少出場記録を更新した12歳、小学6年生の福井誠ノ介は第2ラウンドまで通算19オーバーで予選落ちした。 ◇ 自身最高のラウンドを終えた石坂に満面の笑みが広がった。自己最多9バーディーでベストスコア62をマークし、首位と2打差の2位浮上。優勝争いに名乗りをあげ「満足はしてるけど、明日は明日で環境も変わっていると思う。1打に集中してやっていければ」と気合を入れなおした。 危なげなかった。「ティーショットがラフに入ったのは最後（18番）だけ」と1打目が安定し、ぐんぐんスコアを伸ばした。前半で4つ伸ばし、折り返した10番からは圧巻の4連続バーディー。「パターが入ってくれたし、ショットも満足」と会心の1日になった。 ルーキーイヤーだった2020年にはプレーオフで敗れた経験があり、翌21年も優勝争いを演じることはありながら、頂点には届かなかった。その後ここまで上位で戦う機会は減っていたが、3年ぶりに最終日を最終組で戦う。 プロ転向6年目で悲願のツアー初勝利を視界にとらえる。「うまいだけでは勝てないし、勝っている選手にしか分からないこともあると思う。でも、いいゴルフをしようというより、今のままでいきたい」と自身に言い聞かせるように、懸命に心を落ち着けていた。（大石豊佳）