低血圧の人が食べてはいけないものとは?予防にオススメな食材までご紹介
「朝起きられない」「立ち眩みやめまいがつらい」 このような悩みをお持ちの方は、低血圧である場合が多いようです。血圧は生活習慣、特に食べ物と密接な関係があります。 【画像】低血圧の人が食べてはいけないものとは?予防にオススメな食材までご紹介 そこで、今回は低血圧の方が食べてはいけないものから予防にオススメの栄養素と食材について解説します。起きられなくてつらい朝でも、簡単に用意できる朝食メニューもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
低血圧の人が食べてはいけないものはあるのか
残念ながら「低血圧の人はこれを食べてはいけない!」と断言はできません。それは、症状や原因に個人差があるからです。 ただし、控えたほうがよい食品はあります。その一つがアルコールです。 アルコールを飲むと、顔が赤くなり心臓がドキドキすることから血圧が上がると思われがちですが、血管が広がるため血圧は低下します。一度に大量のアルコールを摂取することは、急激な血圧低下を引き起こす場合があるため、注意が必要です。 一方で、継続的なアルコール摂取は高血圧の要因となります。正常な血圧維持のためにも、節度のある飲酒を心がけましょう。 ●トマトジュースはどうか トマトジュースは血圧を下げるから、低血圧の人が飲んでもよいのか? と疑問に思う方もいらっしゃいますよね。 結論からいうと、低血圧の人もトマトジュースを飲めます。 たしかに、トマトジュースに含まれるGABAという栄養成分は、血圧を低下させる働きがあるといわれています。 しかし、これはあくまでも「高めの血圧」を下げるもので、もともと低い血圧をさらに低くするというものではありません。そのため低血圧の方でも、トマトジュースは飲んでよいといえるでしょう。
低血圧とは~症状と原因~
そもそも、医学的に低血圧と言われるのは、収縮期血圧(血圧測定をした際に高い値の血圧)が100mg未満、拡張期血圧が60mmHg未満の状態とされています。そして、急性低血圧・慢性低血圧・起立性低血圧に分けられます。 では、具体的にどのような症状がみられるのでしょうか。 ●主な症状 低血圧になった際、以下のような症状がみられます。 ・立ち眩みやめまい ・倦怠感、易疲労感 ・頭痛 ・息切れ ・手足が冷たくなる(四肢冷感) さらに、血圧低下が高度であれば失神発作や一過性脳虚血発作を招くこともあります。 ちなみに、低血圧と貧血は症状がよく似ていますが、低血圧は血流の低下、貧血は全身に酸素を運ぶ血液中のヘモグロビンの低下が関わっています。 ●低血圧になる原因 低血圧の原因として挙げられるのは ・自律神経障害 ・血流の低下 ・薬物 ・心疾患 などがあります。 高齢者や糖尿病の方は自律神経障害を原因として食後に血圧低下を招く、食後低血圧が報告されています。また脱水や出血、熱傷、副腎機能低下症、甲状腺機能低下症などによって血流が低下し、低血圧を引き起こすことも。 そのほか降圧薬や抗うつ薬、向精神病薬といった薬や、大動脈弁狭窄症、収縮性心膜炎などの心疾患が影響して低血圧を引き起こすこともあるのです。 なお、上記のように原因の特定できる低血圧は二次性低血圧といい、明らかな原因がないものは本態性低血圧といいます。 本態性低血圧は日本では1.5~7%の人にみられ、そのうち自覚症状を訴える人は約10~20%といわれています。症状がない場合には対処の必要はありませんが、症状がある場合には適切な食事や水分、塩分摂取、睡眠など生活習慣の見直しが主な治療方法です。