イタリア、25年予算案で赤字削減目指す 議会に信任投票呼びかけ
Giuseppe Fonte [ローマ 19日 ロイター] - イタリア政府は19日、財政赤字削減に向けた2025年予算案について議会に信任投票を呼びかけた。 予算案は、財政赤字の国内総生産(GDP)比率目標を24年の3.8%から25年には3.3%に引き下げる一方で、低・中所得者層の減税を目指す。信任投票は下院で20日に行われ、来週、上院で最終承認される見通し。 イタリアは26年の財政赤字をGDP比3%以下にすることを公約している。ただ、公的債務はユーロ圏で2番目に高い水準で、政府は債務が26年まで拡大すると予想している。これは、省エネルギー建築工事に対する補助金などの影響が遅れて出てくるためだ。 財務省は、債務残高が昨年のGDP比134.8%から、26年には137.8%に上昇し、その後小幅減少すると予測している。 イタリア経済はここ数カ月停滞しており、今年の成長率は政府の公式目標である1%の約半分程度にとどまると予想されている。仮に欧州連合(EU)のコロナ禍後の回復基金に基づく数百億ユーロの支援が定期的に行われなかったとしたら、景気減速はさらに急激だった可能性がある。