【沢田康文の欧州競馬リポート】小林智調教師が仏で重賞初勝利
10月27日にサンクルー競馬場で行われたGⅢフロール賞(3歳上、牝馬限定、芝2100メートル)でレジェンドが優勝。この勝利がシャンティイで開業する小林智調教師にとって、フランスでの重賞初勝利となった。 小林調教師は1974年生まれで千葉県出身。父の影響で競馬に関心を持った。日本大学理工学部を卒業後、北海道のコアレススタッドに勤務。2002年に渡仏してJ・ハモンド厩舎やR・ギブソン厩舎などでキャリアを積み、08年に日本人として初めてフランスで調教師免許を取得した。 これまでメイショウサムソンやオルフェーヴルといった数々の名馬の凱旋門賞遠征をサポートしたほか、今夏の田口騎手をはじめ、多くの騎手や技術調教師、牧場関係者らを受け入れ、日本競馬界の発展にも貢献している。 21年にはGⅡイタリアダービーをトウキョウゴールドで制してダービートレーナーとなり、同馬はその後も米GⅠベルモントダービー2着など活躍した。 小林調教師は今後の抱負を「2着と3着があるGⅠをいつかは勝ちたいので、そういう仕事をしていかないといけないと思っています。そのために毎日の仕事の質を上げ、目の前のレース1つ1つを今後も大事にしていきたいです」と語った。6歳牝馬のレジェンドは繁殖入りを控え、今回がラストランということだが、これからも管理馬たちの活躍が期待される。(在仏競馬記者)