アップルは「Vision Pro」を勝つまで続ける。ウルトラワイド対応とコンテンツ追加に見る本気
キーボードを認識して「いつでも見せる」機能も
visionOSは発売後にいくつかのアップデートが行われている。 Mac仮想ディスプレイは目玉機能の1つなので、機能アップにも積極的だ。ウルトラワイド対応の前に搭載されていたのが、「キーボードの認識と透過」だ。 Vision Proの場合、冒頭の動画のように周囲の風景をそのまま見ることもできれば、別の世界の風景を表示し、完全に没入して作業することもできる。 だが後者の場合、作業をするために必要な「キーボードが見えなくなる」という制約がある。 そこでvisionOS 2では、アップル純正のMagic KeyboardやMacBookのキーボードを認識し、手が近くに行くとキーボードだけがほんのりと見えてくるようになった。 ただし認識できるのは、MacBookやアップル純正のキーボードだけだ。 こうした機能はVision Pro独自のものではない。Meta Questにも標準で搭載されているし、「Big Screen」や「Immersed」などの独自サービスもある。 Mac仮想ディスプレイは名前の通りMacにしか対応していないから、Windowsから使うにはそれらを使う必要がある。 まだPCの使い方としてはマイナーなものだが、競争が起きて完成度が上がっていくことで、より一般のものに近づいていく可能性は高い。
西田宗千佳