「綺麗になっていく友人と自分を比べ、悔しかった」骨形成不全症の女性、障害と正面から向き合うきっかけとなった言葉
■友人と比べて自身の姿に悩んだ高校時代「自分をちゃんと知った上で楽しそうに過ごしている」養護学校の生徒に驚き
――骨形成不全症であるがゆえに、日常生活でどんなことが不便だなと感じますか。 「今セルフレジが増えてきましたが、台に届かなかったり、一人でやるのに時間がかかってしまったりするのは少し大変です。よく行くお店では、覚えてくださっててすぐに助けてくださるのですが、その優しさに嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちが混ざってしまいます。 あとは小さいので、よく子どもと間違えられてしまうこと。その時の反応に相手を傷つけずに、どう答えるかで悩んでしまうことです」 ――咲さんが自身の持病のことで悩んだり、葛藤した時期はありますか? 「葛藤していたのは、高校生の時です。女の子から女性へと変わっていき、スタイルだったり顔が綺麗になっていく友人を見て、自分にはそれはないと思った時は、悔しくて鏡を見たり、自分を出すことが嫌にもなりました。友人とのお出かけをしてSNSに投稿もなるべく車椅子を隠して、顔だけだったりしていました。恋愛に関しても自分は無理なことだと思っていましたし、自信がなかったです」 ――そういった葛藤の中でご自身が骨形成不全症であることを受け止めることができたのはどういったことがきっかけでしたか? 「高校で養護学校に行くようになり、少しずつ自分を受け止め始めたと思います。私よりも重い方や私と同じ障害の方が、自分をちゃんと知った上で楽しそうに過ごしている姿を目にし、私は自分と向き合ってないし、自分の障害をちゃんと説明できない…と驚きました。養護学校では自分と向き合う時間がたくさんありました。 その中で一番向き合えるきっかけができたのは、自分と同じ障害の方を持つカウンセラーの存在です。たまに学校に来ていたので、その際にお話を聞いたり、大人になって大変なことや辛かったこと、楽しかったこと、恋愛についてもかなり質問しました。その方とお話していくうちに、辛いことばかりじゃないんだな、自分を少し受け止めてもいいかもと思えるようになりました」