60歳からの国家資格取得はアリ?厳しい意見多いけど…
トピのタイトルは、「60才からの国家資格取得について」。トピ主さんは60歳で仕事を退職したあと、再就職につながる国家資格を取りたいと考え、アドバイスを求めているのだった。レスにはけっこうきびしい意見が並んだ。まとめると、「勉強したいだけならよいが、国家資格を取るのは容易ではない。収入のためならまず、パートやアルバイトを探すべきでは」となるだろうか。 でも私は、「そういう人、いますよ!」と言いたい。 例えば、プロ野球の世界で選手やコーチとして活躍した高沢秀昭さん。野球界を引退し、61歳で保育専門学校に入学して保育士の資格を取得。63歳で保育士として採用されて、現在に至る。言うまでもなく、保育士は国家資格だ。写真で見る高沢さんはイキイキしている。 かく言う私も、精神科医ひとすじで来たのに、61歳になって未知のへき地医療に飛び込んだ。 同じ医者業とは思えないほど仕事の内容は激変し苦労の連続だが、「なんとかなるさ」と楽天的に考えつつ、過疎地ライフを楽しんでいる。 そう、やろうと思えば、何歳になってもできないことはない。「お金と時間がどれくらいかかり、資格取得や転職のあとに何年、働けて」などとあれこれ計算をする前に、「えい、やっちゃえ!」という思いきりも大切なのではないだろうか。 レスでも、ミドルになって資格を取得して仕事につなげた人が、「損得ばかり、年齢にばかりとらわれて、やめといたほうがいいとアドバイスする人がいますが、(中略)自分の興味のあることをしていると、年齢のことを忘れますよ」と言っていた。よし、まずはやってみましょう!(精神科医 香山リカ)