〔東京外為〕ドル、155円台前半=日銀金利据え置きで1カ月ぶり高値(19日正午)
19日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀が政策金利を据え置いたことを受け、1ドル=155円台前半に上昇した。11月21日以来、約1カ月ぶりの高値水準。正午現在は155円09~10銭と前日(午後5時、153円57~59銭)比1円52銭の大幅ドル高・円安。 前日の海外市場では、欧州時間は153円50~80銭台でもみ合い。米国時間の序盤から中盤は、おおむね153円60銭~154円10銭のレンジで方向感なく推移した。終盤は、FOMCで利下げペースの鈍化が示されて米長期金利が急騰。ドル買い・円売りが強まり、154円80銭付近まで水準を切り上げた。 東京時間の午前は、154円40~80銭のレンジで上下動し、特段の方向感は得られなかったが、正午前に日銀が政策金利の据え置きを決定をするとドル買いの勢いが増し、155円20銭台まで買い進まれる展開になった。 市場では、午後に開かれる植田総裁の会見に注目が集まっている。ただ、「植田総裁が利上げ時期を明確に示すとは考えられない」(資産運用会社)とされ、市場関係者からは「極端なハト派姿勢を示さない限りは、為替に一段の影響を与えることはない」(同)との声が聞かれた。一方、植田総裁が利上げを急がない姿勢を示せば、「直近高値の156円75銭が意識される展開になる」(国内証券)という。 ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで上昇。正午時現在、1ユーロ=161円13~14銭(前日午後5時、161円20~21銭)、対ドルでは1.0390~0390ドル(同1.0496~0497ドル)。