〔東京外為〕ドル、155円台前半=植田総裁会見控え、小動き(19日午後3時)
19日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀の利上げ見送りを受けた買い一巡後は、植田総裁会見を控えて様子見ムードが広がり、1ドル=155円台前半を軸に小動きとなっている。午後3時現在は、155円22~24銭と前日(午後5時、153円57~59銭)比1円65銭の大幅ドル高・円安。 午前は国内輸入企業による実需買いなどで154円90銭近辺に上昇。その後は「155円台に乗せた場合、日銀による利上げの可能性が再浮上するとの警戒感から上値が重くなった」(銀行系証券)とされ、154円40銭台に軟化した。正午前に日銀の金融政策決定会合の結果が公表され、利上げ見送りが伝わるとドル買い・円売りが強まり、正午すぎには155円40銭台まで水準を切り上げ、約1カ月ぶりの高値を付けた。 午後は155円20~40銭台で方向感なく推移。植田総裁の会見を前に動意が乏しくなっている。 日銀の利上げ見送りは市場の予想通りではあったが、「一部で追加利上げに踏み切るとの見方があったため、見送りを受けて円が売られた」(国内銀行)との指摘があった。 午後3時半からは植田総裁が会見を行う。利上げ見送りの理由や次の利上げについての発言があるかどうかが焦点だ。市場では「円安進行を意識して、タカ派姿勢を示すのではないか」(先の銀行系証券)との見方が浮上しており、「1月利上げが示唆されれば、ドル円は1~2円下落する可能性がある」(先の国内銀行)との声が聞かれた。 ユーロは正午に比べ対円、対ドルで上昇。午後3時現在、1ユーロ=161円14~16銭(前日午後5時、161円20~21銭)、対ドルでは1.0381~0381ドル(同1.0496~0497ドル)。