河村勇輝は「過大評価されている」と海外メディアが痛烈指摘。高い人気ぶり評価も「NBAで十分なプレータイムを得られない」致命的な弱点とは?
NBA入りを目指す日本人に厳しい見解が綴られている。 米プロバスケットボールのメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結んでいる河村勇輝。グリズリーズと下部Gリーグとを行き来しながらプレーを続けており、敵地で行なわれたワシントン・ウィザーズ戦(現地8日)では4試合ぶりにNBAのコートに立ち、5分20秒のプレータイムで4得点、1スティールを記録。必ず一礼してコートインする河村について、「メンフィスで非常に人気の選手です」と現地実況から紹介されるほど、世界最高峰の舞台で少しずつその存在感を高めている。 【画像】大谷翔平&真美子夫妻の“仲睦まじいツーショット”写真を厳選してお届け! だが、一部の海外メディアは小柄な日本人ガードにシビアな意見を寄せている。リトアニアのバスケ専門メディア『Basket News』はNBAの中で”最も身長が低い”172センチに着目。「彼の魅力であると同時に、大きな課題を浮き彫りにしている」と伝えている。 記事を執筆したピユス・サペトカ氏は「ユウキ・カワムラは、過大評価されていると言えるかもしれない。コート上での控えめなパフォーマンス、肉体的な限界、NBAでは通用しないプレー、ジャ・モラントの影に隠れていることなどが、彼がプレータイムを得るのに苦労する理由だ」と辛口な意見を並べている。 続けて、「カワムラはルイ・ハチムラ(八村塁、ロサンゼルス・レイカーズ)やユウタ・ワタナベ(渡邊雄太、千葉ジェッツ)らとともに、世界の舞台で日本のバスケットボールを代表する新進気鋭の選手として注目を集めている。彼の潜在能力は素晴らしいが、これまでのところ、その期待は彼のNBAでの活躍を上回っているかもしれない」と及第点の評価を下している。 しかし、だ。「カワムラはNBAの試合で得点した4人目の日本人選手として歴史に名を刻んだが、コート上での貢献度はまだ低い。13試合で1試合の出場平均3.1分、1.1得点(フィールドゴール成功率26.7%、3ポイントシュート成功率18.2%)、0.2リバウンド、0.5アシストだ」と紹介。出場時間が限られているとはいえ、低い数字にとどまっていることから「彼のコート上での貢献度はまだ低い」と論じている。 一方でこれらの数字にもかかわらず、ボールを持つたびに歓声が上がる高い人気ぶりについては驚きのリアクションを示している。「ファンは彼に夢中だ。彼がコートに立つたびに、歓声と拍手が大きく沸き起こる」と表現しており、プレーヤーとしての価値感は認めているものの、「このリーグはサイズ、長さ、フィジカルを優先し、平均身長は6フィート7インチ(約200.7cm)前後で推移している。つまり、身体的な限界がNBAで十分なプレータイムを得られない主な理由なのだ」と結論付けており、いかにサイズ差をカバーできるかを説いている。 「NBA入りする前、カワムラは日本のBリーグで圧倒的な活躍を見せ、横浜ビー・コルセアーズでMVPを獲得した。しかし日本やFIBAで活躍しても、特にユーロリーグやGリーグのような上位リーグで活躍しない限り、必ずしもNBAで成功するとは限らないと懐疑論者は主張する」 「ローテーションプレーヤーになるにせよ、そのエネルギーとカリスマ性でファンに愛され続けるにせよ、カワムラはすでにインパクトを残している。もう少しプレー時間が増えれば、大舞台で何本ものスリーを決めたり、派手なノールックアシストを決めたりする姿が見られるかもしれない」 厳しい意見はあるにせよ、最後は今後への期待を寄せられた河村。NBAの正式契約を勝ち取るため、世界中の猛者が集うコート上での激しい競争はまだまだ続く。 構成●THE DIGEST編集部