ジャーナリスト安藤優子の仕事と人生に寄り添うグランドセイコーの腕時計。
各界で活躍する著名人たちが、大切に紡いできたウォッチ&ジュエリーにまつわる物語をひもとく。 【写真】「あの人のウォッチ&ジュエリーの物語」一覧
安藤優子/ジャーナリスト
ネイビーのフェイスとベルトが上品なグランドセイコーの時計。合わせるジュエリーは地金統一にこだわらず、ミックスを楽しむことも。今回はベゼルに合わせてリンクス オブ ロンドンのチェーンブレスレットに、ブランイリス(薬指)と、ウノアエレ(人差し指)とふたつの指輪もすべてシルバーでまとめて。耳元にはジェエリーをつけないコーディネートがモードな抜けを作る。シャツ¥220,000(店舗限定)/ファビアナフィリッピ(アオイ)
「仕事と、人生そのものに寄り添ってくれる腕時計」
私にとってその日の着こなしの最後の仕上げであり、スタイリングの方向性を決めるのが時計なんです。バッグが前日と同じことはありますが、時計だけは毎日替えるほど。生放送を長年担当していたこともあり仕事の相棒として欠かすことのできない存在です。仕事でもプライベートでも腕時計をしないで出かけることはありませんし、時計への思い入れも人一倍強いと思います。実際数多くの時計を所有しています。なかでもセイコーは、海外で高い評価も得ている日本が誇る時計メーカーです。日本車と外国車と同じような関係性で、機械の持つ精度や信頼性の高さが素晴らしいですよね。私は端正な佇まいの時計が好みなので、グランドセイコーに行き着くんです。無駄がなくオーセンティックで見やすい文字盤。そして静かな佇まいは、手元にスッとなじみます。出すぎることなく、でもさまざまなシーンにきちんと寄り添ってくれる存在でよく手が伸びる1本です。このネイビー以外にも持っていますし、夫にも2本プレゼントしたことがあります。思い返せば私のファースト時計も両親から中学校入学時に贈られたセイコーのものでした。時計選びにおいて重要な端正さは、ダイヤモンドがセットされたものでも同じです。オーバルフェイスの時計もとても好きで、このティファニーには一目惚れ。オーバルにしては大きめのミドルサイズのフェイスが、エレガントすぎず見やすさと美しさを兼ね備えています。格式のある装いにもふさわしいドレスウォッチであると同時に、私の定番である黒のタートルネックや白いシャツに、耳元に一粒パール、そして手元にはこの時計を巻くと、シンプルだけれどほどよいドレス感が生まれ大好きなスタイルが完成します。時計はそれぞれに雰囲気があるので、どれも愛着がありますし、魅力ある時計にまだまだ出合いたいと思っています。