兵庫・斎藤知事の選挙カーでライブ配信 公選法違反疑惑を浮上させたPR会社・女性社長のSNS戦略の実態を目撃
■斎藤氏のアカウントすべてを〈管理・監修〉 そして、折田氏はSNSで斎藤氏を応援する「公式」アカウントを立ち上げた。 〈斎藤さんへの世の中の見方を変えていく上で重要だったのが、ハッシュタグ「#さいとう元知事がんばれ」です。「#さいとう元彦がんばれ」ではなく、あえて「知事」を入れることで、「さいとうさん=知事」という視覚的な印象づけを狙いました。さらに、「元彦」さんと「元知事」を掛け合わせて、「前知事がんばれ」ではなく「元知事がんばれ」としたのも、こだわったポイントです〉 斎藤氏のSNSの運用としては、X本人アカウント、X公式アカウント、Instagram本人アカウント、YouTubeの4つがあったが、 〈私のキャパシティとしても期間中全神経を研ぎ澄ましながら管理・監修できるアカウント数はこの4つが限界でした〉 とすべてを折田氏が手がけていたと明かす。さらに、 〈私が監修者として、運用戦略立案、アカウントの立ち上げ、プロフィール作成、コンテンツ企画、文章フォーマット設計、情報選定、校正・推敲フローの確立、ファクトチェック体制の強化、プライバシーへの配慮などを責任を持って行い、信頼できる少数精鋭のチームで協力しながら運用していました〉 〈私自身も現場に出て撮影やライブ配信を行うこともありました〉 と、折田氏は斎藤氏の当選のために八面六臂の活躍をしていた様子なのだ。 ■選挙カーに同乗してライブ配信していた折田氏 実際、記者は斎藤氏の選挙戦で、折田氏の姿を見ることがあった。 選挙戦最終日、神戸で一番の繫華街、三宮の駅前で斎藤氏の最後の演説があったが、青いロングジャケットを着た折田氏は、選挙カーの上で斎藤氏のすぐ横から、スマートフォンを手にSNSで動画をライブ配信していた。 演説を一区切りした斎藤氏は、いったん車を降りて集まった人々と握手を交わし、再度、選挙カーに上がって「アンコール」とばかりに手を振り、ガッツポーズ。折田氏はその瞬間もしっかりと動画で配信していた。選挙カーの上でスマートフォンを操る折田氏のカメラワークを見ていたが、まさにプロを思わせるものだった。