「美味しい」に全振り! 料理クリエイター・ちゅちゅちゅが提案する食事の楽しみ方
お皿に大きく盛られたパスタ、野菜や具材がモリモリに乗せられたサラダ、肉汁滴るラムチョップ……。「自分の好きな食べ物を好きなだけ」をモットーに、自らが作る料理の写真をSNSへ投稿し、注目を集めているちゅちゅちゅさん。 【インタビュー写真】ちゅちゅちゅ「自分が“食べても大丈夫だよ”と言われたかった」 「私流“自炊を続けるコツ”は、作りたいときに作りたいものしか作らないことです」「ダイエット目的で食べるな!! 魔改造してカロリーをぶち込め!!」など、現代のダイエットブームとは逆行する言葉と合わせて投稿される料理たちは、食べることに対して前向きにしてくれるパワーがある。 そうした投稿でユーザーを元気づけている彼女は、いつから“ご自愛する”料理を始め、自分が作る料理に対してどのように向き合ってきたのか。ニュースクランチが話を聞いた。 ◇一人暮らしで“好きなだけ食べられる”うれしさ ちゅちゅちゅさんが本格的に投稿を始めたのが、2023年の12月頃。料理をネットに発信するようになったキッカケを聞いた。 「私は結婚しているわけでもなく、料理も完全に“趣味”なんですけど、これまで趣味が続かないタイプだったです。子どもの頃、兄弟3人の一番上で、母は喫茶店を経営していて家にいないことが多くて。小学生時代から母がいなくても料理は昼食などは私が担当して、母の見よう見真似で作っていました。 とは言っても、作るときは作るけど、作らないときは半年ぐらい作らない、という感じで習慣にはなっていなかったんです。年齢的にも“そろそろ健康にも気を使わなきゃいけないな”というのもあり、じゃあ料理を習慣にするのはどうすればよいか? と考えたときに“誰かに見てもらうSNSの投稿を習慣にして、投稿するために料理を作る形にしたら続くかも”と思い、始めたのがキッカケです」 料理を作ることを習慣づけるために、SNSの投稿を始めたというのは、逆転の発想かもしれない。では、“カロリーを気にしない”料理を作るようになったのは、どういうキッカケだったのか。 「実家にいたときは、兄弟3人でたくさん食べるので取り合いになっていたんです、だから、一人暮らししたときに“自分で作った分を、自分が全部食べていいんだ!”と気づいたんです。 それから、好きなようにご飯を作るようになりました。あと、必ずしもカロリーが高いものばかりが好きというわけでもなく、野菜も好きなのでよく食べます。健康や栄養とはあんまり関係なく、基本的には好きなものをしっかり食べようという姿勢です。 とは言いつつ、健康に全く気を使っていないわけではないですし、日によって食欲や食べたい量も違うので、SNSに載せていないだけで、今日はサラダのみ、ということもあります。SNSには反応がありそうな料理を載せているので、“そういうのしか食べてないの!?”って、すごい心配されます(笑)」 ◇SNSでは「自分が欲しかった言葉」を発信 昨年12月に始めたての時期に比べ、最近の投稿は、よりポジティブで前向きなテキストが多くなった印象だ。投稿しているうちにマインドの変化もあったのだろうか。 「ポジティブな言葉や食べることを肯定する言葉は、どちらかというと自分が言ってほしい言葉なんです。自分自身をマインドコントロールするというか。何かを楽しく食べるために、もう一人の自分が言われたいこと、こう思われたいな、というワードを投稿しています。発信しながらも、自分の言われたい言葉で私は元気づけられてるんです。 SNSでは、瘦せていて可愛いインフルエンサーの女の子やアイドルの画像や、“何キロ痩せました!”というようなダイエットを報告する投稿が、たくさん流れてきますよね。自分のなりたい像があって、そこに向かって努力することは健全ですが、これくらい痩せていないとダメ、痩せるためにこれをしないとダメ、みたいな他人からの言葉で痩せようとするのは危ないと思ってます。 私自身も、若い頃は他人の目を気にして、厳しいダイエットをしていたんですけど……じつは、そのとき“食べても大丈夫だよ”とか“太っていても可愛いからいいじゃん”みたいに言われたかったんですよね。“痩せ”に関しては他の人が言っているし、私はみんなを甘やかして肯定する係になって、バランス取りたいなっていう思いがあります」 女性であれば、自分の体型を気にして食べることに消極的になっていた経験はあるのではないだろうか。ちゅちゅちゅさんの投稿を見るようになってから、“好きなもの食べればいいじゃん!”と気づき、励まされたフォロワーは多い。 「SNSのユーザーの方からは、この投稿を見ていたら安心します、食べるのが楽しみになりました、というお声をいただくことは多いです。自分の投稿を見て、そう言ってもらえるのはありがたいですね。それから、使っているお皿をどこで購入したか質問されて公開したら、いろんな方がマネしてくれたのもうれしかったです」