苦境の鎌田大地「こういうサッカーは仕方ない」 恩師のスタイルがまさかの一変…それでも「いい選手に」【現地発コラム】
終盤に追いつき勝ち点1をもぎ取ったチェルシー戦
クリスタル・パレスの鎌田大地は、極めて冷静に試合を振り返った。1月4日、ホームで引分けに持ち込んだプレミアリーグ第20節チェルシー戦(1-1)後のことだ。 【写真】田中碧が交際宣言した元トップアイドル 「色気がすごーい」最新ショット 自軍は、前半14分の失点後に立ち直り、ハーフタイム明けには優勢と言える時間帯も見られた。試合を振り出しに戻したのは、後半37分。CFのジャン=フィリップ・マテタが、カウンターを締め括っている。 同点ゴールのきっかけは、相手GKロベルト・サンチェスが、1点リードでの終盤にもかからず、中盤の味方にパスを通そうとした不必要なリスクテイクではあった。とはいえ、チェルシーの攻撃一色だった立ち上がりを除く試合の流れからすれば、妥当な得点だったと言える。 個人的には、パレスのダニエル・ムニョスが、マン・オブ・ザ・マッチに相応しいようにさえ思えた。3-4-2-1システムの右ウイングバックが、ハーフタイムを挟んで2度の絶好機を演出していたチームには、少なくとも勝ち点1を奪う資格があった。 しかし、後半24分にベンチを出た鎌田は、「前半を見ていて、明らかに自分たちは負ける試合だと思っていた」と言う。 「後半にスイッチを入れてできたことは良かったと思いますけど、チェルシーだったり、大きなクラブのクオリティっていうのは、前半、凄く違いを感じたし、後半、ああやって流れが変わったということで、やっぱりサッカーって難しいなと思いますね」 いみじくも、本人の口をついた「サッカーの難しさ」という言葉。それを、今季プレミアで最も痛感している日本人選手が鎌田だろう。 自らの立ち位置を左右するような、怪我や監督交代があったわけではない。ところが現実は、トップ6争い参戦を期待する下馬評もあったチームが下位に低迷するなか、昨季途中からのオリバー・グラスナー体制下で強まり始めたはずの攻撃色が弱まり、移籍1年目の自身も、即戦力として期待された主軸化が叶わずにいる。