「組み合わず戦う外国人選手が多いですけど...」柔道・解説の大野将平氏が日本勢の“柔の道を体現した戦い方”を称賛!【パリ五輪】
パリ五輪柔道90キロ級の試合が現地7月31日に行なわれ、日本代表で五輪初出場の村尾三四郎が決勝戦で惜しくも敗れ銀メダル。今大会で柔道開幕後、男子は5日連続のメダル獲得となった。 【画像】パリ五輪に挑む男子柔道日本代表選手7名を一挙紹介! 初の五輪の舞台に臨んだ村尾は、初陣の2回戦から準決勝まで、冷静に組手をとり小外刈り、大外刈りなどで技あり、一本勝ちを狙う姿勢を貫いた。そして決勝では同じく積極的に大技を狙う世界ランク1位のラシャ・ベカウリ(ジョージア)と好試合を繰り広げ、銀メダルに輝いた。 今大会では日本勢のメダルラッシュが続いている一方で、開催国フランスをはじめ、他国選手の躍進も目覚ましい柔道競技。しかし一部の外国人選手が相手の指導による反則負けを狙う戦い方や力任せな乱暴な動きをしているほか、試合開始の礼をしない、畳の上で勝利のパフォーマンスをするなど柔道の基本精神である“礼節”に欠けた選手の姿が目立つという、日本のファンからの批判が上がっていた。 ここまで中継の解説を務めているリオ五輪、東京五輪金メダリストの大野将平氏も村尾の表彰式直前に以下の持論を述べた。 「組み合わずに戦う外国人選手が多いですけど、昨日の永瀬(貴規)選手や今日の村尾選手はそういった技を使わずに組手のさばき、身体のさばきでしっかり2つ(の手で相手の道着を)持って投げ技につなげる、本当に古き良き日本柔道を体現してくれたという風に私は感じました」 「これから柔道を志す子ども達には村尾選手や永瀬選手のような柔道を見てもらって真似してもらいたいなと思います」 大野氏は自身も大外刈りや内股からの豪快な投げ技を武器に一本勝ちにこだわる“きれいな”柔道で数々の栄冠をつかんできた。相手のミスを誘うのではなく、自分の強みを畳の上で表現する“柔の道”。代表選手らは柔道の発祥国にふさわしい戦いぶりを見せてくれている。 構成●THE DIGEST編集部
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