11月30日から「中国ビザ免除」再開 久々の観光自由化への期待 中国を旅行する前に準備・知っておきたいことは?
これは、ギャング同士の抗争などによる死者も含んでいるため、そのまま旅行者のリスクに結びつくものではない。とはいえ、一般的なイメージとは乖離(かいり)があることも読み取れるのではないだろうか。日本が世界的に圧倒的に安全であることもわかるが、中国での殺人発生率はグアムの8分の1以下にとどまっているのも事実だ。 とはいえ、強い反日感情をもっている人が一定の割合で存在するのも事実だ。不用意に日本語を使わないほうがトラブルに巻き込まれるリスクは下げられる。
そのほか、軍事施設などを不用意に撮影することなどを避け、ごく一般的な旅行をしている限り、スパイ容疑で拘束されるといったトラブルを過度に心配する必要はないだろう。 また、中国旅行については、主要SNSが中国国内で利用できないことや、WeChatPay(微信支付)やAlipay(支付宝)をインストールしていないと、旅行しづらいという課題がある。 なお、格安スマホのahamoの海外データ通信を利用すれば、日本のスマホで問題なく、すべてのSNSを中国国内でも利用できる。ahamoユーザーでない場合は、VPN経由でアクセスする必要がある。WeChatPayやAlipayもアプリをダウンロードし、日本発行のクレジットカードと紐づければ、利用することができる。
中国の配車アプリといえば、DiDi(滴滴出行)がよく知られているが、Alipayと紐づけることで利用が可能となる。地図に関しては高徳地図というアプリの利用価値が高い。 コロナ前から長らく、中国から遠ざかっていた人も少なくないだろう。ビザ免除をきっかけとして、中国を訪れてみてはいかがだろうか。
橋賀 秀紀 :トラベルジャーナリスト