11月30日から「中国ビザ免除」再開 久々の観光自由化への期待 中国を旅行する前に準備・知っておきたいことは?
■「安近短」の旅行先として人気が高まるか? いずれにせよ、今後の中国旅行は30日以内であれば、ビザ取得のために、2回ビザセンターに足を運んだり、ビザ代に7000円以上の出費を強いられたりすることがなくなる。となると、「安近短」の行き先として、中国本土が一気に浮上することになるのではないか。 では、いま(2024年11月下旬)、どのくらいの金額で中国に行けるのだろうか。 まずは成田空港から直行便でいける週末の旅行について、スカイスキャナーで調べてみた。2024年12月前半出発で往復総額3万円以内という条件を満たす都市が6都市あった。
上海(春秋航空 1日1~3便) 南京(春秋航空 12月17日までは週3便) 石家荘(春秋航空 水・日の週2便) 寧波(春秋航空 1日1便) ハルビン(春秋航空 水・金・日の週3便) 天津(春秋航空 月・火・木・土の週3便) この中で狙い目は、1日最大3便あり、時間に融通の利く「上海行き」と、毎日行きが午前11:20着、帰りが12:20発と短い弾丸旅行でも現地滞在時間が比較的長くとれる「寧波行き」だ。 南宋や明の時代、貿易港として栄えた寧波には、市内に多くの寺院が残る。また、寧波から浙江省の省都である杭州へは鉄道で1時間程度と上海からよりもアクセスがよい。
なお、2025年1月以降はやや金額があがり、最も安い上海で3万4000円台となっている。観光へのハードルが下がれば、その分需要は高まり、航空券代も上昇するだろう。中国に「超格安」で行くためには、ビザ免除解禁直後の12月前半がおすすめといえそうだ。 ■治安の心配もあるが…… このところ、日本人学校を狙ったと思しき犯罪も含め、無差別の殺人・傷害が報道されている中国。ビザ免除解禁はよいが、治安を不安視する人もいるだろう。
こうしたときに一つの目安となるのが、国別の人口あたり殺人率である。国連薬物・犯罪事務所(UNODC)によれば、2022年の10万人あたりの殺人発生率で最も多いのは、南アフリカ共和国の45.53人。 次いでメキシコの26.11人、ブラジルの20.61人、ペルーの8.46人と中南米の国が続く。アメリカは6.38人、グアムは4.15人だった一方、アジアの国々では韓国は0.53人、中国は0.50人、日本は0.23人という水準だ。