火災保険の「破損・汚損」補償は必要? 補償内容や、保険金が下りるケース・下りないケースを紹介
破損・汚損で補償されないケース
この通り、補償範囲が広い破損・汚損補償ですが、補償されないものを各保険会社で決めています。代表的なものは次の通りです。 1.義歯、コンタクトレンズ、眼鏡その他これらに類する物 2.スマートフォン、タブレット端末、ノート型パソコン等の携帯式電子事務機器 3.自転車および原動機付自転車 しかし、ノート型パソコンは補償される保険会社もあり、ドローンを補償されないものに加えている会社もあります。 また、同じ会社でも契約時期により変わっていることもあります。保険会社によってかなり異なる部分なので、パンフレットや重要事項説明書、契約のしおりなどで確認しましょう。 また、破損・汚損補償が含まれるプランを選ぶ場合、補償対象として建物に加え、家財を対象とするかを選べる保険会社が多いです。契約時に家財を対象としていなければ、当然、補償されませんので、補償内容を確認するときはこの部分も注意しましょう。 破損・汚損は「免責金額(自己負担額)」が付いているのが一般的 また、火災保険では、一部の補償に免責金額(自己負担額)が設定されています。免責金額というのは、それ以下の金額までは補償の対象にならず、自分で負担する一定の金額のことです。 免責金額が設定されている補償では、保険金は損害額(修理費)から免責金額を差し引いて支払われます。免責金額以下の損害額であれば、当然、補償されないということになります。 これまで、破損・汚損では免責金額を数千円から設定できる会社が多かったのですが、2022年10月の改定以降の契約から、破損・汚損の免責金額を一律5万円とする保険会社が大手を中心に増えてきました。つまり、5万円を切るような損害であれば、破損・汚損補償を使うことができないというわけですね。 【関連記事】>>火災保険の「免責」とは何? 損害を受けても保険金を受け取れないケースや、免責金額の設定でどれくらい保険料が安くなるかを解説!