侍ジャパン・高橋宏斗、久々の実戦登板「前に進めています」 本大会へ向け「スプリットがもっと落ちるようになれば」
◇9日 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」強化試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024」 日本7―1チェコ(バンテリンドームナゴヤ) 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」(13~24日)に出場する野球日本代表「侍ジャパン」の高橋宏斗投手(22)=中日=が9日、バンテリンドームナゴヤで行われたチェコ代表との強化試合第1戦に先発登板し、3イニングを4安打1失点で降板した。50球を投げて最速は156キロを計測した。久々の実戦登板となったが、13日からの本大会に備えてじっくりと調子を整えた。試合は7―1で快勝した。日本は10日もチェコとの強化試合第2戦を行う。 シーズン中に見せてきた圧巻の投球とはいかなかったが、すごみは見せた。高橋宏は本拠地バンテリンドームで3イニングを投げて4安打1失点。今季は12試合に登板して防御率0・84の”無双”ぶりを見せたマウンドで珍しく結果に苦しんだ。 「やっぱり試合になれば力の入り具合も変わる。結果的に内容が悪くみえるかもしれないですけど、しっかりと自分の中では前に進めています」 1回2死走者なしからチェコの3番フルプに左翼フェンス直撃の二塁打を浴びると、続くチェルベンカに初球のカーブを中前へ運ばれて先制点を許した。2回には先頭に四球を出すなど制球を乱すと、3回はいきなり先頭に右翼線への二塁打。ただし、ここからギアを上げる。後続に対してこの日最速の156キロを2球計測し、スプリットで2三振を奪うなど無失点で切り抜けた。 「真っすぐ自体の出力は良かった。あとはスプリットがもっと落ちるようになってくれば、もっと良くなると思います」 10月下旬から始まった侍ジャパンの宮崎合宿。キャッチボール相手だったのが同じ先発右腕の阪神・才木だった。伸びのあるボールが自身のグラブに吸い込まれ、「勢い、伸び、球威、球速。やばいっす!」と高橋宏は大興奮した。もちろん、4歳上の才木が投げる美しい球筋に見とれるだけではなかった。 「ちょっと状態が悪いなという日もあったんですけど、どうキャッチボールで修正してくるのかを知れました」。キャッチボールで自身の状態を確認し、微調整していく大切さを改めてかみ締めた。 昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では経験のない先発マウンド。プレミア12でも回をまたいで登板する時はイニング間にベンチ前でのキャッチボールはできない。マウンドからの投球練習前には捕手を立たせたまま数球投げて肩慣らし。「時間が限られているので、そこでどうやってベストパフォーマンスに持っていけるか。きょうでちょっとずつ分かったかな」と手応えを口にする。
中日スポーツ