アキレスは亀に追いつけない? 「円周率の日」に考える無限とパラドックス
●最後に
ここまで、「円周率と無限」をテーマに書いてきました。数学と哲学が混ざったような内容でしたが、いかがだったでしょうか。 数学というと、計算ばっかりというイメージが一般的だと思います。それも間違いではありません。ただ、今回紹介したように、数学には「無限とは何か?」というような哲学的な一面もあるのです。これを読んで、ほんの少しでも数学に“人間味”を感じてもらえたら嬉しいです。 最後に。円周率の日と呼ばれるのは3月14日だけではないということをご存知ですか? 実は国によっては、7月22日や12月21日も円周率の日とされることがあります。興味を持った人は、ぜひその理由を調べてみて下さい。。
《参考文献》 野矢茂樹『無限論の教室』(講談社現代新書)
◎日本科学未来館 科学コミュニケーター 森廣祐介(もりひろ・ゆうすけ) 1984年大分県生まれ。9年間の高校数学教員の経験を活かし、2018年4月より未来館へ。未来館では学校との連携に関する活動を中心に行っている。趣味はドライブとテニス