日本が誇るブランド、ミナ ペルホネンの展示がスウェーデンで本日スタート!デザイナー皆川明が語る北欧との強い絆…
1995年にデザイナーの皆川明さんが始めたファッションブランド、ミナ ペルホネン。その活動はファッションの領域を超え、多くのブランドともコラボレーションを行いながら、インテリアや住宅、食まわりなど暮らしにまつわるさまざまな分野に広がっています。 【写真集】2/22いよいよスタート!ミナ ペルホネンの展示がスウェーデンで開催 そんなミナ ペルホネンと皆川明さんの展示「DESIGN = MEMORY:Akira Minagawa & minä perhonen」がストックホルムにあるスウェーデン国立美術館にて2024年2月22日(木)からスタートします。この展示について、皆川さんはどんなことを考えているのでしょうか?
デザインと記憶の循環がテーマ
展示タイトル「DESIGN = MEMORY:Akira Minagawa & minä perhonen」にある「デザイン」と「記憶」という言葉は、 皆川さんの創作に対する考えから来ています。 「デザインは感情を生む。感情は記憶となる。記憶からアイデアが生まれ、アイデアはデザインに還る。デザインと記憶はひとつの循環のなかにあり、それぞれは異なる状態の同じエネルギーであると私は信じている」 この皆川さんの考えにもあるように、アイデアが生まれ、プロダクトとして完成し、人の手へとわたり、またそれがアイデアへと昇華するという一連の流れを、展示では表現されるといいます。
ミナ ペルホネンのクリエイティブの基である原画やテキスタイル、洋服をはじめ、プロダクトや皆川さんのアート作品に至るまで、まるで対話しているかのような構成の展示になるといいます。ミナ ペルホネンの創作の裏側から、私たちの手元に届くまで、そしてまた創作の礎の一部として還元されていく様子が見られそうです。
皆川さんインタビュー
日本で生まれたブランド、ミナ ペルホネンですが、北欧との結びつきは根強いものがあります。皆川さんがはじめてスウェーデンを訪れたのは、19歳のとき。 「滞在したのはこのミュージアムからもよく見えるアフチャップマンです。丸い窓から氷の張った水辺越しに見えるガムラスタンの風景は、今でも心のなかにはっきりと映ります。 滞在中は毎日のようにこのナショナルミュージアムやモダンアートミュージアムを訪れ、北欧やヨーロッパのアートに触れました。ガムラスタンのアンティークショップやストックホルムの書店で出合うデザインの本は後の私に影響を与えたと感じています」 その滞在では陶芸家リサ・ラーソンの作品に出合い、後に本人とも親交を深めたそうです。 「一過性のデザインではなく長く記憶に残るようなものをつくりたい 」 スウェーデンやフィンランドなど北欧諸国へ旅をしたときそう思ったことが、皆川さんのデザインの理念を形づくりました。今もその理念はブランドの根底にあり、現在もイッタラやクヴァドラ、クリッパン、アルテックなど多くの北欧の企業とコラボレーションを重ねています。 そんなブランドの活動を目にしたスウェーデン国立美術館の元館長であり今回の展示のキュレーターであるスサンナ・ペッテルソンから、展示のオファーがあったといいます。会場では、ブランドと北欧の深い関係性も見られる予定。展示空間の壁の色など、展示品に合わせながらも北欧らしい演出がされるということなので、展示品のみならず空間全体を鑑賞するのもお忘れなく。