【ジェンダーギャップ2024】男女平等118位の日本「性的役割」選ぶ仕組み
世界経済フォーラム(WEF)がまとめた2024年版「ジェンダーギャップ・レポート」が発表され、男女平等の達成率を比べる「ジェンダーギャップ指数ランキング」で、日本は146か国中118位でした。過去最低の順位だった前年の125位からわずかに持ち直したものの下位グループを抜け出せず、世界から取り残されています。 【ジェンダーギャップ指数ランキング一覧表】146か国の男女平等達成率の順位 ジェンダーギャップ・レポートは2006年から公表され、今年で18回目。「経済」「教育」「医療へのアクセス」「政治参加」の4分野で、男女の格差について調査しています。賃金、就学率、健康寿命、国会議員の人数などで男女の差を数値化し、世界全体の動向、地域ごとの課題、国別の達成状況などを分析しています。 2024年のレポートによると、男女平等の達成率は、世界全体が68.5%で前年から0.1ポイント上昇。日本は66.3%で、前年の64.7%から1.6ポイント改善しましたが、ランキングは118位で下位グループに残りました。 先進7か国の中で日本は、87位のイタリアを下回り最下位でした。男女平等の達成率は、日本以外の6か国で70%を上回り、ドイツの81.0%が最も高く、イギリス(78.9%)、フランス(78.1%)、カナダ(76.1%)、アメリカ(74.7%)、イタリア(70.3%)の順で続きました。 日本の達成率を分野別で見ると、教育が99.3%で72位、医療へのアクセスが97.3%で58位でした。ランキングは上位に届かなかったものの、達成率はいずれも高い水準を維持しました。 男女格差が顕著な政治分野は、前年の138位から113位に順位を伸ばしました。第2次岸田再改造内閣の閣僚20人のうち、女性が過去最多に並ぶ5人になったことが反映されました。その一方、国会議員に女性が少ないことが響き、達成率は11.8%にとどまりました。 経済では管理職比率や推定勤労所得に改善が見られましたが、同一労働での男女の賃金格差がわずかに悪化。達成率は56.8%で前年から0.7ポイントのアップ。順位も上がったとはいえ、前年の123位がら120位へ小幅な変動で低水準の状態が続いています。