ユース取材ライター陣が推薦する選手権11傑vol.2
第103回全国高校サッカー選手権が12月28日に開幕します。ゲキサカでは「選手権注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣に選手権注目の11選手を紹介してもらいます。第2回は“ユース教授”ことサッカージャーナリストの安藤隆人記者による11人です。 【写真】なでしこDF北川ひかるが母と韓国旅行「とてつもなく美人」「モデル?」「アップ、めちゃカワ」 安藤隆人記者「103回を迎える全国高校サッカー選手権。激戦が幕を開ける前に今年も大会前の11傑を執筆させてもらいました。今回も『自分が監督だったらこのメンバーで試合をしてみたい』と思う11人を、プロ内定者以外と、1チーム1人という縛りを設けた上でピックアップ。攻守のバランス、連携面、スピードと強度、技術あらゆる面から納得の11人を選ぶことができました。 宮本 大石 加藤 飯浜 吉﨑 三宅 竹ノ谷 熊野 福原 村上 藤間 以下、安藤記者が選ぶ注目選手11傑 GK藤間広希(矢板中央高3年) 187cmのサイズに加え、ハイボールの強さとシュートストップのうまさ、キックで攻撃の起点にもなれる守護神だ。佇まいからして雰囲気があり、冷静に状況を見ながらコーチングで守備組織をコントロールし、ピンチになっても鋭い飛び出しやシュートへの的確な反応でボールを弾き出す。ミドルシュートに対するポジショニングや反応、ステップワークも光るものがある。 DF村上慶(大津高2年) 181cmのサイズと抜群のスプリント力を持つ万能型DF。大津では4バックの左CBをやっているが、ここでは彼のスピードと両足ともに正確なキックができる特徴を考えて、サイドバックで起用。左サイドバックが輝くと思うが、左は竹ノ谷優駕を選びたかったので、右サイドバックとして選出。 DF福原快成(新潟明訓高3年) 184cmのサイズを生かした迫力満点のエアバトルと正確なロングフィードが武器のCB。強さだけではなく、俊敏性もあってハードマークとラインコントロールの両方ができる。相手が屈強なストライカーであっても動じないメンタリティーと身体能力の高さは、今後さらに伸びる可能性を秘めており、4年後のプロも十分に考えられる。 DF熊野俊典(米子北高1年) 1年生ながら落ち着いた佇まいとFWの動き出しを見逃さないキックは将来性を感じさせる。個人的にはボールの奪い方の引き出しが非常に多いように感じる。鋭い予測からのインターセプトと裏へボールに対する相手のコースの遮断のうまさ、そして球際の激しさは、これからフィジカルがさらに身についていけば、より化ける可能性がある。 DF竹ノ谷優駕(前橋育英高2年) 一言で言うと、独特のリズムを持っているサイドプレーヤー。鋭い突破からの左足のクロスの精度はずば抜けていて、かつ元々ボランチだったこともあり、縦突破だけではなく中に入ってゲームメイクをすることもできる。見ていてかなりフットボールIQが高い選手だと言う印象を受ける。177cmというサイズも魅力で、攻守両面で存在感を放つ注目の2年生。 MF吉崎太珠(日章学園高1年) 今年は1年生ながら最前線で空中戦の強さとゴール前の落ち着きを見せ、インターハイでは3ゴールとブレイク。身体操作がうまく、競り合って着地してから動き出すスピード、裏に抜け出す瞬間のキレ、そしてポストプレーの質は1年生とは思えない。さらに生粋のストライカーではなく、FW、トップ下、ボランチとしても対応できる守備能力もあり、ここではインサイドハーフとして選出。 MF飯浜空風(流通経済大柏高3年) このポジションは三鴨奏太(堀越2年)と相当迷ったが、プレミアEASTにおいて攻守両面でリンクマンとしてだけではなく、フィニッシャーとしても大きな存在感を見せる飯浜を選出した。ポジショニングが非常に良く、周りとの距離感を瞬時に読み取って、守備面では個人で寄せたり、複数でコースを限定したりする。攻撃面ではパスで味方を繋ぎながらも、チャンスと見たら一気にアタッキングエリアに入ってフィニッシュまで持って行く。 MF三宅蔵ノ助(滝川二高3年) 180cmのサイズを持ち、ピンと背筋が伸びた姿勢で周りを見渡し、状況認知をしてから的確なポジションを取ってパスを引き出す。そのパスが届いてからは、「いつ見ていた?」と思うタイミングで逆サイドや同サイド、縦のスペースにダイレクトパスや少ないタッチでパスを通す。ショートパス、ミドルパス、ロングパスどれも質が高く、司令塔という言葉がぴったりな選手だ。 FW宮本周征(帝京高2年) ボディーバランスに優れ、ポケットに侵入して行くドリブルやフリーランニングの質が非常に高く、チャンスを作り出せるアタッカーだ。右足のキックも強烈で、プレースキック、そしてカットインからのシュートは大きな武器。どこからでも狙えるし、ゴールに近づけば近づくほどプレーの引き出しが増えて、相手にとって迫力と怖さを生み出せる魅力的なアタッカーだけに、どうしても選出したかった。 FW大石脩斗(鹿児島城西高2年) 高さ、スピード、技術どれも一級品のプロ注目の2年生ストライカー。彼の最大の特徴は攻撃のマルチロールであること。最前線でポストプレーをしたり、一発で背後を取ったりとストライカーとして躍動するだけではなく、中盤まで落ちてボールを引き出すこともできるし、鋭いターンで瞬時に前を向いてサイドチェンジやスルーパスを通すことができる。サイドでもドリブル突破やスペースの飛び出しも出来、FW、トップ下、サイドハーフ、ボランチとどこで起用しても輝くことができるが、やはり彼はストライカーとして大きくなってほしいと期待を込めて3トップの真ん中に配置した。 FW加藤隆成(帝京大可児高3年) 点を取るという能力に関して言えば、ずば抜けた才能を持っているストライカー。ゴールアプローチが非常に多彩で、左右両足で強烈な一撃もコントロールショットも打てるし、シュートキャンセルからパスやクロスでアシストをすることもできる。だからこそ、彼がアタッキングエリアに入り込んだ時に、DFがシュートかパスか迷うし、その一瞬の隙に決定的な仕事をこなされてしまう。さらに真ん中でもサイドでも能力が発揮できることを評した上で右ウィングとして選出した。