センバツ2022 敦賀気比VS広陵/丹生VS広島商 /広島
第94回選抜高校野球大会で広陵は敦賀気比と第2日の19日、広島商は21世紀枠の丹生(にゅう)と第5日の22日に初戦で対戦する。相手はいずれも絶対的な主戦投手を擁しており、その攻略が勝利のカギとなる。福井勢の両校を紹介する。【根本佳奈、池田一生】 ◆敦賀気比VS広陵 ◇エースが攻守で大黒柱 敦賀気比は敦賀市にある私立校で、2年連続9回目の出場。昨秋の北信越地区大会決勝は星稜(石川)に6―0で快勝し、2年連続優勝。明治神宮野球大会は広陵と同じく、大阪桐蔭に敗れている。 右腕の主戦投手で4番も担う上加世田頼希主将(2年)=写真=が大黒柱。140キロ台の直球に多彩な変化球を交え、コントロール良く投げ込む。2021年春夏の甲子園も経験している。北信越大会4試合で34得点を挙げた打線は、3番・春山陽登(あきと)外野手(同)や5番・石原幹太外野手(同)も脅威だ。 上加世田主将は抽選後、広陵について「攻撃面のレベルがすごく高い。自分が抑えないといけない」と語った。広陵の中井哲之監督は「攻撃的なチームだと思うので受けに回らないようにしたい。投げ合いでも打ち合いでも、しぶとく勝ちたい」と意気込む。 ◆丹生VS広島商 ◇140キロ直球の本格派左腕 丹生は越前町にある県立校で、春夏通じて初出場。昨秋の県大会は3位決定戦で敦賀気比に3―8で敗れたものの、善戦したことなどが評価された。 主戦は井上颯太投手(1年)=写真。最速140キロの直球を武器に三振を積極的に奪いにいく本格派左腕で、ツーシームやカットボールも操る。打線は県大会打率5割の1番・橋本隼内野手(同)や3番・井上投手で好機を作り、来田竹竜(たける)主将(2年)や木津慎之介捕手(1年)らが還すのが得点パターンだ。 2013年就任の春木竜一監督は「三回までに先制し、5点前後で競り合い、食らいついて勝ちたい」と展望を描く。広島商の荒谷忠勝監督は「気持ち良くバットを振らせてくれないだろう。そこでいかに力を出せるかだ」と井上投手攻略を見据える。