「子どもたちがちゃんと守られる国なのか不安」2児の母・渡辺満里奈が参院選で注目する政策は“教育と人権”
子どもと政治について語ると、自分ももっと勉強しなきゃって思う
――身近な人たちと選挙について話すことはありますか。 渡辺満里奈: 政治のことって何をきっかけにして話せば良いのか、ちょっとよくわからないんですよね。私はだいたいママ友と話すことが多いので、まずは子どものことや進学、勉強の話になるんです。「うちの区だけワクチン遅かったよね」「学費無償化どう思う?」など、政治の一歩になるような身近な話題を私が切り出してもいいんだけど、そこまで踏み込んで話してもいいのかなって、ちゅうちょしちゃいます。 SNSでの発言にしても、友だち同士で話すにしても、「こんなこと言って何かあったらどうしよう」って思っちゃうから、ちょっと窮屈かな。もっと知ること、話すことを恐れない雰囲気になるといいなと思いますね。投票することや、政治や社会の話をすることがもっと風通し良くなるといいのにな。 ――家族で選挙の話をすることはありますか。 渡辺満里奈: 夫婦では話します。ニュースを見たり、期日前投票にいつ行くか話したり、あとは犬の散歩をしながら見かけた選挙ポスターを1枚ずつ見て、誰に投票するか話したり。「こういう考え方はどうかなあ」とか「こういう政策がいいよね」って話しますね。 子どもとも話します。子どもが18歳になったときに、「選挙権あるから投票に行くんだよ」と伝えても、絶対に「何をどうすればいいかわかんない」ってなると思いますから、子どもとの政治の話はすごく大切だと考えています。子どもが小さいころは、投票に一緒に行ったりもしていました。 それに、ニュースを見ていると、子どもの方から聞いてくることもあります。例えば議員の汚職のこととか、原発の話など。政治の話をしやすい環境づくりもしようと意識はしていますね。いじめや差別のこと、誹謗中傷やSNS、インターネット環境のこともよく話します。誹謗中傷で亡くなった方やその親族がニュースに出てこられたら、何が起こったのかについて話すこともありますね。 ――お子さんから難しい質問をされることもあるんですか。 渡辺満里奈: ありますね。だから、自分も勉強しなきゃってすごく思います。でも、私もわからないことがたくさんあるので、「ごめん、それちょっとわかんないから勉強しておくね」と伝えることもあります。知ったかぶりするとろくなことがないですからね。 調べた後でこういうことらしいよって言うと、すでに子どもは興味がなくなっているなんてこともありますし、「うるさいのがまた始まった」みたいな顔をされることもあるんですけど、でもそういうことを続けることが大切かなと。「政治」っていうとすごく難しく感じてしまうかもしれないけど、国会や政党がどうということだけではなくて、自分たちの生活が政治につながっていることを実感してほしい。だからこそ、そういったニュースは社会問題としてきちんと見ていこうねと伝えています。 ――お子さんから意見を求められることもあるのでは? 渡辺満里奈: なるべく私の意見を押しつけないように心がけています。ただ、私も感情的に話してしまうタイプなので、そういう怒りや思いをあまり子どもには見せないようにしながら言わないといけないなって思っています。「ママが怒っているからこれはいけないことなんだ」とか「そういうのはよくないんだ。こういうのはいいんだ」と無意識に植えつけてしまうのはよくないですからね。