ドジャースとヤンキース対決、視聴者数17年以来の高水準-放送局恩恵
(ブルームバーグ): 米大リーグで大谷翔平選手が所属するドジャースが4勝1敗でヤンキースを破った今年のワールドシリーズでは、中継局のFOXスポーツも視聴者数で恩恵を受けた。優勝決定戦が最大7試合まで行われることを期待していたFOX幹部にとって、シリーズがあまりにも早く終わってしまったとしてもだ。
FOXスポーツは10月31日、今年のワールドシリーズ計5試合の平均視聴者数が1580万人に上ったと発表した。ドジャースは30日行われた第5戦で、ヤンキースを7対6で逆転し勝利。敵地ニューヨークで優勝を決めた。第5戦の視聴者数は約1860万人に達した。
5試合で終わった今回のワールドシリーズは、2017年以降で最も多くの視聴者を集めた。第7戦までもつれ込んだ17年のシリーズでは、ドジャースがアストロズに敗れていた。レンジャーズとダイヤモンドバックスが対戦した昨年のワールドシリーズでは1試合平均の視聴者が910万人にとどまっていた。
今年のワールドシリーズはヤンキースのアーロン・ジャッジ選手とドジャースの大谷選手という二大スターがそろい、ファンを引き付けると見込まれていた。大谷、山本由伸両選手が出場した第2戦では、日本の視聴者数が米国よりも多かった。
スポルティコによれば、ドジャースが4連勝でワールドシリーズを制していれば、FOXは1億5000万ドル(約230億円)の広告収入を失うところだった。シリーズ開幕前、FOXは最初の2試合の広告枠を完売したと発表。最初の5試合は30秒枠で45万-50万ドルを求めていた。
ヤンキースは第4戦でドジャースを11対4で下し、スイープを回避。第5戦ではジャッジ選手から始まった2者連続本塁打に加え、先発のゲリット・コール選手の好投でヤンキースが5対0と先行したが、5回にジャッジ選手の落球などヤンキースにミスが相次ぎ、ドジャースに5点を奪われて同点。ヤンキースは6回に再びリードしたが、ドジャースは8回にギャビン・ラックス選手とムーキー・ベッツ選手の犠飛で逆転し、ドジャースが1点差で勝利した。