「枕」の寿命は〇年! ご存じでしたか?【40代・50代の睡眠改革】
ネムリノチカラ代表、快眠コンシェルジュのヨシダヨウコさんと「質の良い睡眠」を探求するOurAge連載「ニッポンマダムの睡眠改革 」。今回お話しいただいたのは、“枕の寿命”についてだ。 「断捨離が日常化してきた自分の中でも、やはり寝具の処分はある程度の覚悟がいります。今までに来客用の寝具を処分したり、長く使用していない物などは折を見て粗大ゴミとして処分してきました。 寝具にも旬の時期はあり、購入当時とは異なり機能が衰えたものや、使用する機会がほとんどないもの、さらに衛生的に気になるなど、お役目を果たしたと思えばそれは手放していい時期でしょう。 しかしながら寝具に限らず、簡単に何でも捨てるのは気が引けるのも確か。単純に捨てればゴミでも、何かに再生されればそれは資源になります。 日本のリサイクル率は高いとはいえず、ゴミの焼却率はOECD(経済協力開発機構。2024年現在38カ国が加盟)全体で22%なのに対して日本は80%近くを焼却しています(OECD調べ)。 買う → 使う → 捨てる。このサイクルを今までは繰り返してきた訳ですが、これからは少しだけ意識を変えていく必要があることを、今回あらためて大分にある工場で感じました」
枕をリサイクル?
「私はふとん屋の娘です。新品の売り物に囲まれて育ちましたが、昔は古い真綿のふとんをよく引き取り『打ち直し』という形で工場でほぐし、綿の増量、そして外の布の交換を行いスッキリと新品同様にして依頼主に戻すことを何度も見てきました。 手間がかかるうえに素材の変化もあり、今でこそあまり一般的ではなくなりましたが、そのような中で、自社の「枕」をリサイクルして、また新しい枕に再生する取り組みが寝具メーカーのブレインスリープでスタートしたとお聞きして、工場見学のために大分まで行ってきました」
通気性、衛生面、そして何よりその独自の素材と構造で愛好家の多いブレインスリープの枕やマットレスは、純度の高いポリエチレン樹脂製。弾力を生む複雑な構造をしているそう。 「このポリエチレン樹脂を加工し、何層にも硬さを変えた部分を頭部の当たる位置ごとに変えるなどして、見た目ではわからないほどの緻密な作業が施されている。しかも作業工程の大半が手作業というから驚きました。 名水にも選ばれた清らかな水で安定した水温の湧水を使い、その中からゆっくり出来上がってくる様子はなんだかとても神秘的で、まさに産み落とされる感じにも見えてきます。