【日本市況】日経平均1000円安、日銀の早期利上げ警戒再燃-債券下落
T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジストは、日銀のスタンスが変化したことで円高が進み、市場に下押し圧力がかかったと指摘。岡三証券の山本信一シニアストラテジストは、米国の大型ハイテク企業の期待外れの業績見通しや来週の米大統領選の結果に対する不透明感も日本株の下落要因と話していた。
債券
債券相場は下落。日銀総裁の発言を受け、早期の利上げ観測の高まりから売りが優勢となった。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは植田総裁の前日の会見について、12月は予算編成があって利上げはやりにくいが、情勢が変わらなければ「1月には必ずやりたいという意思表示で、日銀は退路を断った」との見方を示した。
新発40年債利回りは前日に続き2008年以来の水準である2.555%に上昇。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは、中長期債は金利が上がると押し目買いが入り下げ渋ったが、超長期債は財政拡大への懸念からか買い手不在が続いていると言う。
新発国債利回り(午後3時時点)
外国為替
東京外国為替市場の円相場は1ドル=152円台半ばに小幅反落。日銀総裁の発言を受けた早期利上げ観測で買いが先行した後、売りに転じた。米国の雇用統計や大統領選を前にした持ち高調整の動きとの指摘が聞かれた。
関西みらい銀行の石田武ストラテジストは電話取材で、前日の日銀総裁の発言が想定以上にタカ派だったことから円買いが先行したものの、米国の重要イベントを前に「ポジション調整で前日からの円買いが揺り戻された」と話した。
加えて、日本が3連休となることや米大統領選で値動きが荒くなることを想定し、先回り的にドルを確保する動きもあったとみている。
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--取材協力:横山桃花.
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Alice French, Masahiro Hidaka, Daisuke Sakai