大型バイク駆る中高年ライダー 「余裕」があこがれを形に
連休は中高年ライダーの天国――。最近話題に上ることの多い大型オートバイを操る中高年ライダーは、16日の「海の日」までの3連休中、愛車を駆って各地に“出撃”。若者たちに交じって峠のワインディングを快走し、休憩ではバイクの話題でうんちくを傾けていました。40~70代のライダーたちはなぜ走るのか? 長野県の霧ヶ峰高原(諏訪市)などでその動機を聞いてみました。
「風の音、エンジンの響き気持ちいい」
全国のライダーの多くがライディングの名コースとして挙げる「ビーナスライン」。長野県茅野市から松本市や上田市にまたがる美ヶ原(うつくしがはら)高原につながる山岳ルートで、霧ヶ峰高原はその間にあります。 15日午前、バイクでビーナスラインを目指すという新潟県妙高市の5人グループが長野市の松代(まつしろ)SAで休憩していました。年長の男性は48歳で「毎年1~2回、仲間でツーリングします。グループのリーダー格の人には70歳前後の人も」。ツーリングのグループで40~70代の世話役やリーダーがいるのは、いまや珍しくありません。 そこに走り込んできたハーレーの男性(長野市)は「メディア関係の仕事をしている」という48歳。12年ほど前に大型バイクの免許を取り、1600CCのハーレーのライダーに。「あこがれでした。ライディングは風の音、エンジンの響きが気持ちいい」と満足そうです。
SNSで全国から集まったバイク仲間
ライダーが目指した霧ヶ峰高原。車山の周辺に標高1600メートルの高原が広がり、ニッコウキスゲのやさしいオレンジ色がこの日も県内外の観光客を楽しませていました。駐車場は車で埋まり、次々に走り込んで来るバイクも数えきれないほどのにぎわい。 その中に中高年ライダーの姿も多数。以前のように、若者に交じって珍しがられることはなく、いまや白髪交じりの熟年も若者たちと以前からの友達のようにバイク論議に夢中です。 香川、岡山、大阪、宮城など全国各地から15人が霧ヶ峰に集まったというグループは「SNSで知り合ったバイク仲間で、霧ヶ峰に現地集合しました」という現代風なつながり。