出産・育児でブランクあるけど…30代女性が正社員で再就職するには
12年もブランクがあったら…
出産や育児などのために仕事を辞めた女性が、ブランクはあっても正社員として再就職したいと考えるケースは少なくないようです。人手不足などを背景に、女性の転職はこの10年で約5倍に増え、賃金も上昇基調にあるなど、再就職志望者にとってプラスのデータもあります。正社員として再就職することを目指すなら、何が必要になるのでしょうか。 読売新聞の掲示板サイト「発言小町」に、「専業主婦から正社員になりたい」のタイトルで投稿してきたのは、35歳で2児の母の「はな」さん。新卒でメガバンクに就職しましたが、不妊治療のために26歳で退職しました。 その後、治療5年目で上の子を授かり、1か月ほど前に下の子を出産したばかり。周囲に育休中のママさんが多いこともあって、自身の再就職について考えるようになったそうです。 「できれば将来は正社員として働きたいです。でも、下の子が幼稚園に入園する頃にはブランクは12年。こんな人を雇ってくれる会社はあるのでしょうか? 年齢的、ブランク的に厳しいのは承知ですが、取得しておいた方が良い資格、やっておいた方が良いこと、同じようにブランクがありながら正社員になれた方のお話があれば教えていただきたいです」と発言小町に書き込みました。 この投稿には、70件を超える反響(レス)があり、エールマークも640回以上押されています。 「できる がんばって!」とコメントしたのは「あひる」さん。自身も2人の子どもがいて10年間、仕事のブランクがあったそうですが、36歳でパート社員として仕事を始め、41歳で正社員になったそう。「入り込みやすかったのは士業事務所の事務パートでした。小さい会社だから何でも屋で、専門分野の手伝いやシステムやウェブ関係、あとは経理とかも、少しでもできるならやらせてくれる(やらされるとも言う)ところが多かったです。良いのか悪いのか人手不足で、昔より40代子持ち女性の就職はかなり追い風という気がします」とトピ主さんを後押しします。 「諦めなければきっと大丈夫!」と書き込んだ「キノピオ」さんもブランク組。正社員として11年間働いた後で、子育てのために「30代はほぼ専業主婦と業務委託とパートで過ごし」、40歳で正社員として再就職しました。「もちろんたくさん(企業から)お断りもされましたが、コンプライアンス重視の時代なので露骨に嫌な対応されることはなく、これが令和かと驚きました」と打ち明け、「入社してからもキャリアに劣等感がある分、会社や上司・同僚への感謝の気持ちが強くて、ささいなことで不満をためていた20代よりも働きやすくなりました」とも。 「qpqp」さんも10年近いブランクの末、正社員になった一人です。ブランクの間に簿記2級の資格を取得したほか、「パソコンスキルを低下させないよう、家で定期的に操作。最新のソフトに慣れるため公的機関の1日講習などに参加。ハローワークや自治体などが主催する復職したい母親を応援するセミナーなどに積極的に参加。託児付きの講習を選んだり、ぜひ受講したいものは一時保育も利用しました」とのこと。今は、簿記2級の資格を生かした仕事をしているそうです。 このほかにも、「30代、週5なら、派遣は選び放題です! 大手企業でも。お子さんが小さいうちは、残業なし17時までの派遣とかどうでしょうか」(「keiko_h215」さん)、「小さな会社の営業職はおすすめです。どこも人手が足りません」(「趣味は走ること」さん)、「厚生労働省のホームページには、リスキリング情報があります。『私のキャリアと子供の成長シート』は、子育てと仕事を両立させたい方におすすめのツールです」(「ゆう」さん)などと、仕事探しについての具体的なアドバイスも多数寄せられました。 その一方で、「ご主人は『子どもの世話と、家事に支障のない範囲で働くのならいい』と思っていませんか。今のうちから気持ちを伝えて、自分のことをよく理解してもらい、話し合いを進めることをお勧めします」(「とまと」さん)、「やるべきは夫の意識改革ですよ。専業主婦がいた夫は、家事育児はしょせん『手伝い』なんです。いかに『分担』の意識を持ってもらうか、が大事です」(「ミドフォー」さん)などと、まずは再就職や家事分担について夫の理解を求めるべきとの声もありました。