日産9000人削減はまだ甘い? 本場「ドイツ」も大失職時代へ! 35年までに「19万人」雇用喪失という現実、残された希望は何か?
再エネ分野の雇用、1年で約2割増
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が2020年に発表したリポートによると、各国が気候目標を積極的に追求すれば、再生可能エネルギー業界は2050年までに世界で 「4200万以上」 の雇用を生み出す可能性があると予測されている。この増加数は、化石燃料産業の縮小にともない失われる雇用を大きく上回る。 また、IRENAが2024年10月に発表したリポートでは、2023年に再生可能エネルギー分野の雇用が2022年の1370万人から 「1620万人」(18%増) に増加し、過去最高を記録したことが報告されている。再生可能エネルギーの雇用は、中国が世界全体の46%にあたる740万人を占め、最も多い。次いで、EUが180万人、ブラジルが156万人、米国とインドがそれぞれ100万人近い雇用を創出している。 一方、日本ではサービス業を中心に人手不足が続き、世界の流れとは逆行しているが、今後は再生可能エネルギー関連の雇用創出に期待がかかる。そして、パリ協定の目標実現に向けて、各国の取り組みがますます重要となるだろう。
仲田しんじ(研究論文ウォッチャー)