「大江戸温泉物語」湯快リゾートとブランド統合 全国で67施設に拡大 日本人旅行客をターゲットにした戦略 橋本啓太社長に聞く【Bizスクエア】
大江戸温泉物語は2024年、さらなる成長の一手を打った。さらなる拡大に向け、西日本を中心に29の温泉宿を展開する「湯快リゾート」と経営統合した。 そして、11月に「大江戸温泉物語」にブランドを統合したことで、全国に67施設を展開する国内最大級の温泉宿グループが誕生した。 スタンダードクラスの大江戸温泉物語・志摩彩朝楽は、以前は湯快リゾートとして営業していたホテル。志摩彩朝楽の支配人、宮田浩さんは「西日本エリアだけではなく、日本全国で『志摩彩朝楽』という名前が知れ渡ったということで、非常にメリットがあった。関東からのお客様が非常に増えている」と話す。 ■温泉宿再生の「大江戸温泉物語」 ブランド統合の理由と今後の狙い ――規模が拡大したことで、良い面は? 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ 橋本啓太社長: 物流のところ。西日本エリアは、同じエリアにホテルが集積しているので、物流のコストが低く抑えられる。 また、統合により湯快リゾートが進めていたICタグを使った自動精算といった省人化のシステムを導入したことで、グループ全体の人件費を下げることができたという。 大江戸温泉物語は、今後3年で新たに10か所の温泉ホテルのオープンを目指している。 ――足元の業績でいうと、単年度黒字にはなっているのか。 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ 橋本啓太社長: ちょうど2023年度、一気に黒字化した。既存ホテルのリニューアル投資をしてもぐんと黒字になった。そこを見てさらに既存ホテルだけではなく、新規のオープンも今年手がけている状況。 ――今後の展望は? 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ 橋本啓太社長: あまり多角化経営というのはしようとは思っていない。この温泉旅館という単一事業で成長していきたいと思っている。我々が考えて客が望んでいて、まだやっていない(ホテルのタイプが)詳しくは言えないが2つぐらいある。客が現時点でも求めているので(その2つのタイプは)ぜひやっていきたい。