「大江戸温泉物語」湯快リゾートとブランド統合 全国で67施設に拡大 日本人旅行客をターゲットにした戦略 橋本啓太社長に聞く【Bizスクエア】
■4タイプの宿で拡大「大江戸温泉物語」 日本人旅行客がリピートする宿に 大江戸温泉グループは全国に67施設があり、4つのタイプに分かれている。最も高級な「TAOYA」でも1人1泊食事付きで1万円台から泊まれる。その下にプレミアム、スタンダードがあり、部屋で犬と一緒に寝られる「わんわんリゾート」もある。価格競争力があり、稼働率も高くなる。稼働率が高いから低価格が実現するという状況だ。 日本人の「国内宿泊旅行者数」と「費用」同じ7-9月期をコロナ前と比較すると、2024年はコロナ前の2019年に比べて、旅行者1人1回当たりの支出が1万3000円ほど増えているが、旅行者の数は1000万人ほど減っている。 ――インフレで値段が上がっているので、お金は出ているが、延べ人数でいうとコロナ前から回復していない。 慶應義塾大学 総合政策学部教授 白井さゆり氏: 日本人をターゲットにするとなると、お手頃な価格を用意することは重要。 大江戸温泉グループが単年度黒字を実現したという決算。コロナ前の2018年、2019年は買収やリニューアルにかける費用が大きかったため、赤字となっていた。そしてコロナの時期も厳しい状況が続いていたが、ようやく2023年度、黒字に転換し、売上高もコロナ前の水準にまで戻った。 ――今は株主が、外資系のファンド「ローン・スター」ということで、黒字になってきた。今後、出口を探して、独り立ちしていくことが大事か。 慶應義塾大学 総合政策学部教授 白井さゆり氏: ものすごく円安だったので、海外の投資家から見れば非常に安く、日本に投資できたと思う。彼らから見れば、もっとインバウンドとか、価格を上げてという戦略かもしれないが、自立できるといい。 ――温泉宿の再生は、日本経済にとってもすごく大事なことだが、日本の資本ではなく外資のファンドがやっているのはなぜか。 慶應義塾大学 総合政策学部教授 白井さゆり氏: いろんなファイナンスの中でリスクを取ると取ろうとする姿勢が、海外の方が非常に積極的なのではないか。
(BS-TBS『Bizスクエア』12月14日放送より)
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