「大江戸温泉物語」湯快リゾートとブランド統合 全国で67施設に拡大 日本人旅行客をターゲットにした戦略 橋本啓太社長に聞く【Bizスクエア】
老舗ホテルを買収し再生させてきた大江戸温泉物語が11月、西日本を中心に展開する湯快リゾートとブランド統合し、全国で67施設にまで拡大している。インバウンド頼みではなく日本人旅行客をターゲットにした大江戸温泉物語の戦略について、橋本啓太社長に伺った。 【画像で見る】大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ 高い客室稼働率と事業拡大の秘訣 ■温泉宿再生の「大江戸温泉物語」 事業拡大のカギは効率化と居抜き フロントを抜けると森をイメージしたという「プレミアムラウンジ」が宿泊客を出迎え、ご当地メニューが並ぶ夕食のバイキングは平日にも関わらず、多くの宿泊客で賑わっている。鬼怒川のせせらぎが聞こえる露天風呂やいくつもの大きな岩が印象的な内風呂など温泉も人気。 栃木県の鬼怒川の渓谷にたたずむ「大江戸温泉物語Premium・鬼怒川観光ホテル」。この鬼怒川観光ホテルは、大江戸温泉物語が2010年に岡部ホテルグループから、経営権を引き継いだ。 2024年3月から大規模改修工事を行い、7月に現在の形に生まれ変わった。改装前に宿泊したことのある客は「年に2回ぐらい、ここ何年かは来ている。部屋もロビーもきれいになって良くなったのではないか」と話す。 ■橋本社長に聞く 高い客室稼働率を維持する戦略 2023年から、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツを率いる橋本啓太社長に館内を案内してもらった。 ――立派なシャンデリアがある。 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ 橋本啓太社長: 居抜き中古物件だが、良いものはそのまま残すということで、(このシャンデリアは)素晴らしいので残した。 ――基本的に、全部食事はバイキング形式だが、どんなメリットがあるのか。 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ 橋本啓太社長: 一番は給仕する人件費がぐっと抑えられる。人件費も原価も半分。 2003年、大江戸温泉物語は東京・お台場に天然温泉が楽しめるテーマパークとしてオープン。年間100万人ほどが訪れる人気観光スポットだったが、2021年に東京都との借地契約の期限を迎え閉館した。