横浜DeNAは今季スローガン「横浜反撃」を成就できるのか…OB高木豊氏は「Aクラス入りは確実」
横浜DeNAは23日、公式Youtubeチャンネルのライブで「横浜DeNAベイスターズプレイボールミーティング2022」を開催し、今季のチームスローガン「横浜反撃」を発表した。イベントは球団OBで評論家の高木豊氏(63)が質問するトークショー方式で行われ、三浦大輔監督(48)、日ハムから移籍した大田泰示(31)、若手の期待株の森敬斗(19)が参加し「横浜反撃」にこめられた思いを語った。2年目を迎える三浦ベイは「反撃」のシーズンを迎えることができるのか。
目の前で見たヤクルトの胴上げがきっかけ
スローガン発表のイメージビデオはヤクルトの胴上げシーンから始まった。昨年10月26日の横浜スタジアム。横浜DeNAは先発の今永が踏ん張れず、高梨から先発左腕の高橋までつぎ込む高津ヤクルトのVリレーの前に反撃の機会を作ることができずに1-5のスコアで敗れ、ヤクルトの優勝と最下位が決定した。カメラは無表情のまま腕を組み、ベンチで胴上げシーンを見つめる三浦監督を捉えていた。 「横浜反撃」 今季のスローガンとなる「反撃」の2文字は、そのとき頭の中に浮かんだという。 「目の前で胴上げを見たとき、同時に最下位も確定して“やりかえす”という悔しさと、目指しているところは、そこなんだという、うらやましさとか、いろんな思いがまじった複雑な気持ちになった。昨年のスローガン“横浜一心”の気持ちを持ちつつ反撃の年にしたい」 ファンからは、「横浜リベンジャーズ」や2018年に採用されていた「GET・THE・FLAG」などの候補が上がり、実際、「英語、カタカナなど色んな案が出た」(三浦監督)というが、最終的には三浦監督が「シンプルにわかりやすくストレートに行こう」と、この4文字に決めた。 発表会には、オフに日ハムをノンテンダーとなり横浜DeNAへ移籍した大田と、昨季は44試合に出場した2019年のドラ1の森が出席した。
「複数球団からお話をいただいた。東海大相模高校時代に広島から神奈川にやってきて縁を感じたし、三浦監督とも話をして優勝するという気持ちに強さがあり、自分も乗らせていただきたいと思った」 大田は横浜DeNAへの移籍の経緯をそう説明し「僕自身にとっても反撃だと思う。昨年は悔しい思いをして自由契約になった。自分にも突き刺さるものがある。強いベイスターズにしていきたい」と、そのスローガンへの思いを語った。 森も「ヤクルトに目の前で胴上げされて悔しかった。来年は僕たちがやるんだという気持ちがあった」とキリっとした表情で決意を口にした。 ではスローガン通りに今季の横浜DeNAは反撃することができるのか。かつて横浜でヘッドコーチも務め、Youtubeが人気の高木氏は、「優勝に近い。Aクラスは確実にいく。いかないと困る。順位予想が当たったことはないが(笑)、8月の時点で優勝争いできているかできていないか」という意見を口にした。リップサービスで最後は順位予想を「優勝」としたが、Aクラス入りは客観的な予想だろう。 根拠は三浦監督1年目の昨年との準備の違いだ。昨年は、新型コロナ禍の中、球団の手続き上の不手際も手伝い、オースティン、ソト、エスコバーら外国人が開幕に間に合わなかった。加えて故障明けの左腕エース今永も揃わず、指揮を執り1年目の三浦監督の采配に戸惑いも見られた。 「去年はいろんな思いをもって臨んだ。思い通りにいかないことや想像以上に違ったことも経験できた。得られるものの方が多かった」 だが、今季はすでにオースティン、ソト、エスコバー、ロメロ、ピープルズの外国人が来日。「最初から勝負できる」との安心感がある。 フロントも「反撃」への準備をオフから開始し補強にも動いた。 「ドラフトは100点。補強もした。こんな充実したオフはない」と高木氏も評価する。 ドラフトでは即戦力を4人揃えた。三浦監督が背番号「18」を譲り「早くマウンドで投げる姿を見てみたい」というドラフト1位の小園を1軍キャンプに抜擢。高卒だがコントロールも含めた完成度が高く、各球団のスカウトからは、「ルーキーイヤーからプラス戦力になる」との評価があった。 同2位の大阪桐蔭ー早大の徳山壮磨は、最速151キロを誇る大型右腕、同4位の法大の三浦銀二は、最速150キロのストレートとフォークが武器で、昨年は横浜DeNA2軍との練習試合で三振を量産しスカウトの目にとまった。同6位の神奈川大出身の長打&俊足の大型外野手の梶原昂希も1軍キャンプメンバー入りさせた。