ドジャースが狙う”補強候補”に意外な共通点が!? 今オフに獲得すべき選手は…?【コラム】
先発転向で花開いた選手
■ギャレット・クロシェ(ホワイトソックス, 25歳 ) 近年で先発転向して最も成功した例はホワイトソックスのクロシェだ。2020年のデビューから主にリリーフとして稼働したが、2022年に受けたTJ手術から完全復帰となった2024年は開幕から先発として稼働し、146イニングを投げ防御率3.58とまずまずの結果を残した。 デビュー時から100マイル(約160キロ)を記録していたクロシェは先発転向後も平均97マイル(156キロ)を維持したうえで、カッター、シーズン後半にはシンカーを導入することで見事に適応して見せた。なお、11日(日本時間12日)に再建中のホワイトソックスから、レッドソックスへのトレードが発表された。
来季もドジャースに立ちはだかる壁に
■マイケル・キング(パドレス, 29歳) ドジャースと同地区ではサンティエゴ・パドレスのマイケル・キングが挙げられる。ニューヨーク・ヤンキース時代から先発を熱望していたキングは2023年後半から先発に転向、2024年は先発としてフル稼働し173.2回、防御率3.33と好成績を残した。 シンカー、スイーパーのコンボを武器とするキングは、先発するにあたりスイーパーよりも中性球となるジャイロスライダーを導入し左右の苦をなくした。 来季はジョー・マスグローブ離脱後のパドレスローテを支えるピースとなるだろう。
先発転向ならエース級になり得る選手
■グリフィン・ジャックス(ツインズ, 30歳) ここからは、先発投手としての高いポテンシャルを秘め、先発転向も検討されている選手をピックアップした。 米空軍アカデミー出身のグリフィン・ジャックスは2021年にデビューし当初は先発投手として稼働したが、同年は14先発で防御率6.37と壁に阻まれリリーフへ配置転換された。 2022、2023年終了後と続けてトレーニング施設であるドライブラインにおいて投球メカニックを改良することで年々実力をつけていき、今季は72試合の登板で防御率2.03、リリーフ投手としてはクリーブランド・ガーディアンズのケイド・スミスに次ぐメジャー2位のfWAR2.6を記録した。 既に、ミネソタ・ツインズに携わるニュース媒体ではジャックスの先発転向の報道が出ている。データを見るとジャックスは先発投手にぴったりの投手と言える。 全球種平均のStuff+ 134は先発転向で20~30程度減ってもリーグ平均を保てる値であり、カーブ、カッター(2024年はゼロ)の球種は左右関係なく抑えることができる。 またコントロールも非常に良く、Location+は全球種平均以上である。オフを通して調整に取り組めば十分先発としてやっていける投手だ。