遺産にするなら現金より「土地」にしたほうがよいという話を友人から聞いたのですが、どのようなメリットがあるのでしょうか?
土地の相続評価額は財産としての価値が下がるの?
相続税の計算上で用いられるのは、土地の相続評価額ですが、財産の価値として考えるときは時価が用いられます。 土地の時価とは、赤の他人に土地を売却するときに設定する金額です。主に4つの要因が関係しています。 ● 公示地価 ● 固定資産税評価額 ● 需要と供給のバランス ● 不動産会社による査定 一方で、土地の相続評価額は「路線価等」や「小規模住宅等の特例」により、大きく評価額が下がっています。 つまり、土地の相続評価額だけを見て、財産としての価値が下がったと考えて不安になる必要はないということです。時価と土地の相続評価額は、異なる計算です。土地の価値はあくまで時価であることを覚えておいてください。
相続税の節税なら財産は現金より土地がおすすめ
財産を残したいと思ったとき、相続する人が支払う相続税を軽減するという意味では、現金より土地がおすすめです。同じ遺産額でも、特例を利用できる土地のほうが、相続税の課税対象となる金額が低いため節税に繋がります。 ただし、相続人が複数いて遺産を分割できない場合には、土地を相続した人が他の相続人に対して、相続分を現金で分配する必要があります。遺産として土地を検討する際は、相続人同士が争うことがないよう、専門家に相談しながら対策することが大切です。 出典 国税庁 令和6年分の路線価等について 国税庁 No.4606 倍率方式による土地の評価 国税庁 No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部