輪島朝市、再建へ第一歩 金沢出張開催に30店参加
能登半島地震による大規模火災で開けなくなっている輪島朝市が23日、金沢市金石地区で出張開催した。輪島市朝市組合の組合員ら約30店が参加。輪島での再建に向けた大きな一歩となる。雨が降りしきる中、午前8時の開始とともに県内外から大勢の人が訪れた。 【写真】「輪島朝市」で焼け跡を前に深々と頭を下げられる天皇、皇后両陛下 22日
会場には朝市のシンボルであるオレンジ色のテントも復活。海産物や能登の工芸品などが販売され、飲食スペースも設けられた。 この日のために輪島沖で取れたタコの天日干しを準備してきた組合員の道下睦美さん(57)は「久しぶりにお客さんと話せる場所ができてうれしい」と顔をほころばせ、来場客から「頑張って」と声をかけられていた。 地震後、同県加賀市に2次避難する輪島市の女性(73)は、避難先で出会った朝市の関係者に誘われて会場を訪問。「活気が懐かしく、すごく帰りたくなる」と話し、涙があふれた。 開催に先立つセレモニーで、冨水長毅組合長は「来場者に笑顔で帰ってもらえるよう精いっぱい頑張りたい。復興までに時間がかかると思うが、今後もよろしくお願いします」とあいさつした。