THE YELLOW MONKEY、1.5万字超えのインタビューを掲載。“復活ののろし”となるアルバム『Sparkle X』を語る【前編】
――「ラプソディ」の次の曲は「Make Over」ですね。EMMAさんが作詞作曲されて。EMMAさんは、前作でも「Horizon」を作詞作曲していましたが、今回、この曲を作詞作曲するにあたっては? EMMA 自分たちの活動のペースやコロナ禍ということもあって、歌詞を書かせてもらうんだったら、その間にあったいろいろなことを入れたいなと思って書きはじめたんですけど。いろんなことがありすぎて、まとめるのが大変で。コロナだったり、今は、戦争も起こっている。人間って道も踏み外すし、いろんなことがあるなと考えつつ、でも、というラテンの言葉があるんですけど。素晴らしい世界に向けて、ちょっとでもいいから歩み出そうという内容にしようかなと、落ち着いて歌詞にしました。吉井和哉が歌うことも前提として、“自分流に”というのを大前提に歌ってもらいました。 吉井 最初は、「LOVIN歌詞手伝って」みたいな話もあったんですけど、やっぱりEMMAにしか出せないこの独特の骨っぽさ、男らしさ、説得力というのがあるので。自分がちゃちゃを入れることはしない方がいいと思って。書き直してもらった部分もありましたが、自分からは絶対、出ないような言葉をやっぱり選んできて。幸い、喉のほうも直ってきた後半に録ったので、EMMAの曲を僕が歌う面白さとか楽しさが非常にありました。THE YELLOW MONKEYのEMMAにしか出せない、そのカラーが好きですね。クイーンでいうジョン・ディーコンみたいな。EMMAの曲はやっぱりこれからどんどん色気の中で確立されていくと思います。 ――この曲のANNIEさんのドラムもね。 吉井 そう! 兄貴(EMMA)の曲になると、ものすごく手腕を発揮する。僕の曲は、つまんないんだろうな(笑)。 ANNIE いや、今回1番楽しかったのは、「ソナタの暗闇」だったんですよ。何もやっていないんだけど。 吉井 ずーっと同じリズムを刻んでるんだよね。あのね、ごめんね。あれもね……。 ANNIE いや、ああいうのが楽しくなってきてるんだよね。 吉井 今思えば、もっといろんなことをやってもらってもよかったかなって思う。 ANNIE でも、東京ドームでは21曲やりましたけども、1番入り込めたのが「ソナタの暗闇」だったんです。そういう風になってきているのは、意味があるなと思います。 吉井 今度、ああいう曲を思いついたら、全部タム回しにしようかな。 HEESEY 逆にね(笑)。 ANNIE もうね、年齢的にやめましょうよ(笑)。 吉井 でも、EMMAのデモとかは、すごくドラムが複雑なんだよね。ANNIEは、基本、それを完コピするので。やっぱり菊地家(EMMA、ANNIE)の部屋の中でしか起こらないマジックが幼少のころからあるんだろうなと。独特の兄弟の世界が。 ANNIE 僕の気分的には、実はLOVINと一緒で。EMMAが提示してきたものをそのまま叩いたら面白いだろうなということでやってるんだけど。ただ、僕が叩くと、そのまま菊地家になっちゃう。 吉井 そう、だからTHE YELLOW MONKEYの中に菊地家っていうジャンルがね。 HEESEY 新しいジャンルができている。後期THE YELLOW MONKEYみたいな(笑)。 ――アルバムラストは「復活の日」です。東京ドームのライブでも、LEDスクリーンに映像が流れながら初公開されましたけれども。会場ですすり泣いてる方もいました。 EMMA 多かったね。 ――すごく力強いコーラスもあって、本当にまさしくここから復活していくんだなという。アルバムの1曲目でもよかったような気もしますが。 吉井 最初は1曲目のつもりでした。でも、最後にすることによって、リバースで聴いてもらってもいいし……。 ――「復活の日」は、吉井さんはどう向き合って書かれたんですか。 吉井 うちのマネージメントが、「いい曲を作りそうだぞ」みたいな予感がしたんでしょうね。まだ歌詞もできてないのに、「東京ドームでこの曲を流したい」と。そういう期待を受けて。東京ドームで初めて流して初公開されるということは、変な歌詞も書けないですし。オーディエンス全員で書いているような気持ちで書いたというか。だから歌詞はすごくわかりやすい曲だとも思うし、この曲もやはり、ありそうでなかったロックアンセムになっています。ヴィンテージロックが好きな人はいろんなオマージュを感じてくれるかと。なんだろう、今までTHE YELLOW MONKEYとして音楽の形態として新しいものを探そうとした時期もあったんですけど、そうじゃなくて、シンプルにみんなとこの曲をこの場所で感じたいっていうものから生まれた、正しい順番で新しいTHE YELLOW MONKEYができたので。この曲がアルバムの最後というのは、すごく満足感高いです。 EMMA この曲、仮タイトルからもう「復活の日」だったよね。 吉井 そう。 EMMA その意志を感じて演奏しましたね。 後編に続く 文:PMC編集部 撮影:横山マサト <リリース情報> 10th Album「Sparkle X」 2024年5月29日(水) リリース 【CD収録曲】 M-01. SHINE ON M-02. 罠 M-03. ホテルニュートリノ M-04. 透明Passenger M-05. Exhaust M-06. ドライフルーツ M-07. Beaver M-08. ソナタの暗闇 M-09. ラプソディ M-10. Make Over M-11. 復活の日 <ツアー情報> THE YELLOW MONKEY TOUR 2024/25 ~Sparkleの惑星X~ 2024年10月15日(火) 神奈川・神奈川県民ホール 大ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2024年10月20日(日) 愛媛・愛媛県県民文化会館 メインホール OPEN 16:30 / START 17:30 2024年11月1日(金) 愛知・名古屋国際会議場 センチュリーホール OPEN 17:30 / START 18:30 2024年11月7日(木) 広島・広島文化学園HBGホール メインホール OPEN 17:30 / START 18:30 2024年11月10日(日) 兵庫・神戸国際会館こくさいホール OPEN 16:30 / START 17:30 2024年11月15日(金) 福岡・福岡サンパレスホテル&ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2024年11月21日(木) 宮城・仙台サンプラザホール OPEN 17:30 / START 18:30 2024年11月26日(火) 栃木・宇都宮市文化会館 大ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2024年12月1日(日) 北海道・札幌文化芸術劇場hitaru OPEN 16:30 / START 17:30 2024年12月7日(土) 福井・福井フェニックス・プラザ エルピス 大ホール OPEN 16:30 / START 17:30 2024年12月9日(月) 大阪・フェスティバルホール OPEN 16:30 / START 17:30 2024年12月13日(金) 鹿児島・川商ホール(鹿児島市民文化ホール)第1ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2024年12月28日(土) 東京・日本武道館 OPEN 17:00 / START 18:30 2025年1月8日(水) 愛知・名古屋国際会議場 センチュリーホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年1月15日(水) 大阪・大阪城ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年1月19日(日) 宮城・仙台サンプラザホール OPEN 16:30 / START 17:30 2025年1月24日(金) 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年2月7日(金) 東京・東京ガーデンシアター OPEN 17:30 / START 18:30 2025年2月11日(火・祝) 福島・けんしん郡山文化センター 大ホール OPEN 16:30 / START 17:30 2025年2月14日(金) 福岡・福岡サンパレスホテル&ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年2月23日(日) 岡山・倉敷市民会館 OPEN 16:30 / START 17:30 2025年3月7日(金) 熊本・熊本城ホール メインホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年3月14日(金) 富山・オーバード・ホール 大ホール OPEN 16:30 / START 17:30 2025年3月17日(月) 大阪・フェスティバルホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年3月20日(木・祝) 宮城・仙台サンプラザホール OPEN 16:30 / START 17:30 2025年3月27日(木) 香川・レクザムホール 大ホール(香川県県民ホール) OPEN 16:30 / START 17:30 2025年4月4日(金) 福岡・福岡サンパレスホテル&ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年4月13日(日) 山形・やまぎん県民ホール大ホール OPEN 16:30 / START 17:30 2025年4月22日(火) 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール OPEN 17:30 / START 18:30 2025年4月30日(水) 東京・NHKホール OPEN 17:30 / START 18:30
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