インド、有人飛行計画「ガガンヤーン」の有人飛行を1年延期–宇宙飛行士の安全を確保
インド宇宙研究機関(ISRO)が有人飛行計画「Gaganyaan(ガガンヤーン)」を2026年に延期したと、海外メディアのSpace.comが報じている。 Gaganyaanは宇宙船で1人または2人の宇宙飛行士を高度約400kmに打ち上げるミッションだ。以前の計画では、2024年第3四半期(7~9月)にヒト型ロボットを搭載した無人飛行ミッション「Gaganyaan-1(G1)」を実施し、有人打ち上げミッション「H1」は2025年を予定していた。 ISRO長官のSreedhara Somanath氏は、デリーでの講演で2026年に延期した理由について、乗組員の安全を確保するためと自国技術の開発における課題を挙げた。ISROは、無人緊急脱出システムや回復手順の検証など、数多くの大規模な試験を実施してきた。 Gaganyaanが成功すれば、インドは米国、ロシア、中国に次いで独自に宇宙飛行士を打ち上げた4番目の国となる。Somanath氏によれば、宇宙飛行士が乗り込む「クルーモジュール」と推進系や電力などをクルーモジュールに提供する「サービスモジュール」はISROの研究センターから宇宙港に輸送中だという。
塚本直樹