不登校児ママ4,000人以上をサポートする専門家に聞く「不登校」に関する悩みへどう向き合うべきか?
Q. 子どもが「不登校」になったとき、親が陥りがちな落とし穴は?
子どもの「不登校」を解決したいと思い、いきなり「生きているだけでうれしい」とか「抱きしめる」とかマニュアルにあるからと言って上辺だけの対応をしても、子どもは学校に行かせるためだと気づいてしまいます。ふだんから習慣的に行っている家庭は別ですが、逆効果になるので注意しましょう。 学校を休ませているというだけで十分子どもを守る対応をとっているのだから、部屋までごはんを運んであげたり、必要以上にお世話をしないこと。取りつくろう必要もないし、腫れ物扱いするのもNGです。子どもの機嫌を取る必要もありません。
Q. 子どもがまた学校に通うようになる家庭の特徴はある?
A. 子どもがまた学校に通うようになるのは取りつくろわず、喧嘩もするし仲直りもする「健全な家庭」。「不登校」の子どもは傷ついているから…と、腫れ物扱いしてしまい、子どもを裸の王様にしないこと。学校を休んでいるということ以外は今までと変わらず、子どもを必要以上にケアしすぎない家庭は、不思議と子ども自身が自分である日突然「学校に行く」と、言い出すことが多いです。
Q. 「不登校」の子どもに言ってはいけない言葉はある?
A. 落ち込んでいる子どもに自信をつけてほしくて、よかれと「みんなできることだからあなたもきっとできるよ。」と言ってしまうのは逆効果。「不登校」でみんなができていることが自分はできないと落ち込んでいるときはトドメをさす言葉になってしまう可能性も。 過去に、私も子どもの将来を心配するあまり、よかれと思って「今やらないと将来困るよ、がんばろう。」という言葉をかけてしまったことがあります。励ましているつもりだったのに、“将来も暗くなってしまったんだ”と落ち込んでしまったんです。しんどいときに何を考えてもいい発想は出てこないから、何もせず、まずは子どもではなく自分自身を大切にして、ちょっとでも状況がよくなるように待ちましょう。無理に自信をつけさせようと言葉をかける必要はありません。
Q. 子どもが「不登校」であることを周囲に知られたくない…と思ってしまう
A. 子どもが「不登校」だということをまわりに知られたくない、今は人に会いたくない。そう思ってしまう親は少なくありません。悪いことでもありません。だからと言って、子どもに解決を求めて「学校に行ってもらいたい!」と、子どもの「不登校」の解決を焦るのは話が違います。 知られたくない、人と会いたくないと思うなら顔をあわせやすい時間の買い物を避けるなど自分で解決しましょう。私自身も、ママ友に会いたくなくてわざわざ閉店間際の遅い時間にスーパーに行ったりして会わないように工夫していました。それは何も悪いことではないし、ママが自分の心を守る行動として自分を許してあげましょう。 親が「不登校」を人に知られたくないという悩みと、子どもが学校に行きたくないという悩みは別物です。