中国がEUへの報復準備-貿易戦争、対米国ではなく対豪州型か
もう一つの標的として航空業界が挙げられているが、大型旅客機の主要サプライヤーが2社しかないことから、その可能性は低い。
エアバスがターゲットとなった場合、中国には米ボーイングしか選択肢が残らず、米企業への依存度が高まることは、恐らく習近平政権が望んでいることではないだろう。
特に、仮にトランプ前大統領が11月の大統領選を制した場合、米中の緊張が一段と高まることが予想される。さらに、ボーイングは一連の安全問題を抱えており、一方のエアバスは一部の航空機を中国で組み立てているため、中国はエアバスを罰したくないかもしれない。
実際、中国の航空会社がエアバスから100機以上のワイドボディ-機を購入する交渉に入っていると関係者が明らかにしている。これは中国製EVへの関税を巡る協議において有益な交渉材料として使えるかもしれない。
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原題:China Eyes Trade War Targets Across Europe for Counterstrikes (抜粋)
--取材協力:Megan Durisin Albery.
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