40代ですが毎月のローンの支払いで余裕がありません…まったく「借金をしていない」家庭はあるのでしょうか?
毎月のローン返済で金銭的な余裕がないと、「ローン返済をしていない家庭はあるのだろうか」と気になる方もいるでしょう。 そこで今回は、総務省統計局が公表した報道資料「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」の結果から、負債(ローン)を持たない世帯の割合を解説します。また、負債を持つ世帯の内訳を解説しますので、ローンの支払いをしている家庭は参考にしてください。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
負債を保有しない世帯の割合は約6割
総務省統計局の上記資料によると、2人以上の世帯で負債を保有しない(借金をしていない)世帯は60.7%です。 一方、負債を保有する(借金をしている)世帯は39.3%で、約4割の世帯が借金をしていることになります。 さらに、借金をしている約4割の世帯のうち、91.8%が「住宅や土地のための負債」を保有しています。「住宅や土地のための負債」とは、住宅や土地を購入する際のローンが一般的でしょう。 同資料によると、借金のない世帯を含めた場合の負債額平均は655万円でした。そのうちの601万円は、住宅や土地のための負債のようです。また、負債を持つ世帯のみの負債額平均は、1667万円です。
年代ごとの負債保有の割合
同資料では40~49歳の負債保有世帯の割合は67.9%と、最も多い結果です。表1では、負債保世帯の割合をまとめました。 表1
出典:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」を基に筆者作成 40~49歳が67.9%で最も多いとされていますが、40歳未満も63.8%と、2番目に高い割合となっています。また、世帯主の年齢別貯蓄と負債現在高について、表2にまとめました。 表2
出典:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」を基に筆者作成 40~49歳の貯蓄額の平均は約1208万円、負債額の平均は約1388万円と、負債額が貯蓄額を上回る結果となっています。50代以降は負債額が減少し、貯蓄額が上昇する傾向にあるので、ローンの支払いが一区切りして、貯蓄に回せるようになることが予測されます。