ベビースキンケア、よかれと思ったものが逆に刺激に!? やりがち「NG行動」3選【皮膚科医】
赤ちゃんの肌は、トラブルがないように見えても、実はとってもデリケート。大人の肌よりも薄くて繊細なので、ちょっとしたことが肌への刺激になり、肌トラブルの原因になることも。 ダメだと知らずに、ついやってしまいがちなスキンケアのNG行動を、皮膚科医の馬場直子先生に聞きました。 【画像】背は伸びてる?体重は大丈夫?赤ちゃんの成長がすぐわかる表
「体を洗うときにガーゼを使う」はNG!
ガーゼやスポンジを使って洗わないと汚れがちゃんと落ちないのでは、と考える人も多いですが、実はNG。摩擦の力が強すぎて、肌への刺激になってしまうそうです。 「ごしごしこすらなくても、たっぷりの泡で洗えば、汚れは落ちます。体を洗うときは素手がいちばん。泡を手で体につけて、なでるようにやさしく洗いましょう。 ちなみに、赤ちゃんの肌だけでなく、大人の肌も手で洗うほうがベターです」(馬場先生)
「湿疹が出ている肌に、直接保湿剤を塗る」はNG!
肌に湿疹があるけど、保湿剤を塗らないと乾燥しないか心配…と悩む人は多いです。ただし、トラブルが起きている肌に、直接保湿剤を塗るのはNGなのだとか。 「患部に直接保湿剤を塗ると、症状が悪化してしまう恐れがあります。まずは、病院で処方された薬を指示どおりに使って、肌の状態を落ち着かせるのが先決。 ただし、乾燥が気になって保湿剤も塗りたい場合は、薬を塗った上からなら塗ってもOKです」(馬場先生)
「保湿力が高そうなので、ワセリンを全身に塗る」はNG!
乾燥が気になるときの保湿アイテムとして、油分の多いワセリンはぴったりなスキンケアアイテム。しかし、ワセリンの特徴を理解して正しく使うことが大切だと先生はいいます。 「ワセリンは、皮膚の表面に油膜を張るようにして肌を保護し、水分の蒸発を防ぐもの。油分が多くベタつくので、ローションのように全身に塗る保湿剤としては向きません。 ワセリンを使うときは、1日に何度も汚れをふかれる刺激で荒れやすいおしりのまわり、口のまわりなどに、部分使いするといいでしょう」(馬場先生) 監修/馬場直子先生 イラスト/うえむらのぶこ 取材・文/ひよこクラブ編集部 赤ちゃんの肌というと、トラブル知らずのぷるぷるもちもち肌♥をイメージしがちですが、実際はとてもデリケートで、トラブルも起こりやすいんです。正しいスキンケアの知識を取り入れて、きれいな肌を守ってあげましょう。 ●記事の内容は2024年11月時点の情報で、現在と異なる場合があります。 参考/『初めてのひよこクラブ』2025年冬号 特集「肌トラブルに負けない0~3カ月ベビーのため冬のスキンケアLesson」 監修者 馬場直子 先生 PROFILE:神奈川県立こども医療センター皮膚科 部長 滋賀医科大学医学部卒業後、横浜市立大学医学部附属病院皮膚科講師を経て、現職。診察や執筆を通じ、赤ちゃんの肌を健やかなに保つための活動を精力的に行っている。
たまひよ ONLINE編集部