【老齢年金のシミュレーション】年収400万円の人は将来の年金がいくらになるの?
12月はボーナス支給月となる企業が多いです。また年末調整の影響もあり、いつもより給与手取りが多くなる方も多いでしょう。 ◆【年金グラフ】年収400万円の人の年金はいくら?複数パターンでシミュレーション 一方で、給与明細を見るたびにため息がでるのが「厚生年金保険料の天引き」です。 少なくない金額が天引きされているのを見て、「将来の年金がいくらになるか」と気になりますよね。 今回は年収400万円の人を例にして、老齢年金の見込額をシミュレーションします。 年収変動ありのケースや、厚生年金に加入しないケースも見ていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
公的年金には「国民年金と厚生年金」がある
まずは、日本の公的年金の仕組みを確認しましょう。 ●国民年金(1階部分) ・原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある ・保険料は一律 ・納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる 国民年金は基礎年金と呼ばれることもあります。要件を満たした場合、将来は老齢基礎年金が支給されます。 ●厚生年金(2階部分) ・公務員やサラリーマンなどが加入する ・収入に応じた保険料を支払う(上限あり) ・加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる 要件を満たした場合、将来は老齢厚生年金が支給されます。 上記のとおり、現役時代の働き方によって加入していた年金により、将来受給する年金が異なることを押さえておきましょう。
年収400万円の人が受け取れる老齢年金はいくら?
国税庁の資料によると、日本の平均年収は460万円です。 300万円~400万円という方も多い現状にあるため、今回は年収400万円の人の例で将来の年金額をシミュレーションしていきます。 ●【老齢年金のシミュレーション】自営業の場合 そもそも同じ”年収400万円”であっても、加入している年金が国民年金だけというケースの場合、厚生年金の支給がないので年金額が低めとなります。 ・1974年生まれ ・20歳~59歳まで年金に加入 ・65歳から受け取り開始 上記の条件にてシミュレーションしたところ、年額の見込みは約82万円となりました。 過去に未納期間や保険料免除期間がある場合、その分は金額が少なくなります。 ただ、国民年金は原則として保険料の納付期間にて計算されるという性質上、年収の多寡では変わりません。 ●【老齢年金のシミュレーション】ずっと会社員として年収400万円の場合 今後もずっと年収400万円にて会社員として働く場合を想定して、老齢厚生年金のシミュレーションをしてみましょう。 ・1974年生まれ ・20歳~21歳まで国民年金に加入 ・22歳~59歳まで厚生年金に加入(年収400万円) ・65歳から受け取り開始 上記の条件にてシミュレーションしたところ、年額の見込みは約158万円となりました。 こちらには国民年金も含まれます。 月額にすると約13万円が目安になるでしょう。 ただし、ずっと年収が変わらないというケースは多くありません。今後の年収の上昇によっては、年金額があがる可能性もあります。 ここではわかりやすい例として、22歳~40歳は年収400万円、41歳~59歳は年収600万円としてシミュレーションしてみましょう。 ●【老齢年金のシミュレーション】会社員として年収400万円→年収600万円に上昇した場合 ・1974年生まれ ・20歳~21歳まで国民年金に加入 ・22歳~40歳まで厚生年金に加入(年収400万円) ・41歳~59歳まで厚生年金に加入(年収600万円) ・65歳から受け取り開始 上記の条件にてシミュレーションしたところ、年額の見込みは約179万円となりました。 月額にすると、約14万8000円です。 どれほどの年金があれば老後を過ごせるのかについては、個人の状況によって異なります。 夫婦であれば2人分の見込額で考えることも必要でしょう。 いずれにしても、現在の年収が年金にも結び付いているという点を知った上で、老後の計画を立てていく必要があります。 参考までに、今のシニアが受給する年金平均額もご紹介します。