日本のテレビ番組「SASUKE」発の新スポーツ、ロス五輪の種目に採用…「聖地」目指す地域も
日本でのアメリカンフットボール発祥の地とされる滋賀県長浜市では、アメフトを基に接触プレーをなくしたフラッグフットボールを全小学校の体育の授業で実施。来年には現役アメフト選手による指導を行う予定だ。
定着に課題も
マイナー種目を活用する動きの背景には、サッカーJリーグのチーム誘致などに比べてコストが低いという事情もある。佐野商工会議所の担当者は「クリケットなら一から育てる楽しみもある。メジャー種目は既に聖地が定まっており、参入が難しい」と明かす。
課題は盛り上がりを一過性にしないことだ。龍谷大の大西孝之准教授(スポーツマネジメント)は「地域の独自性やストーリー性がなければ定着は難しい。五輪などに左右されない『持続可能な聖地』を目指すことが重要だ」と指摘する。
◆オブスタクルスポーツ=オブスタクルは英語で「障害物」を意味し、日本のテレビ番組「SASUKE」から世界に広まったとされる新スポーツ。距離や障害物の数、難易度に応じて様々な種目に分かれる。日本選手権では男子2分、女子3分の制限時間が設けられ、同じ障害を続けて失敗すると失格となる。
128年ぶりクリケット、120年ぶりラクロス
国際オリンピック委員会(IOC)は、2023年10月の総会でロス五輪で追加する5種目を決定。クリケットが128年ぶり、ラクロスは120年ぶり、野球・ソフトボールが2大会ぶりに復活し、スカッシュとフラッグフットボールが初採用。5種目で競う近代五種では馬術に代わってオブスタクルスポーツを行う。